リモートID機能も搭載で今後も安心です
DJIが飛行時間47分を実現した小型ドローン「DJI Mini 3 Pro」を発表 = 6月からの法改正に対応
2022年05月10日 22時00分更新
DJIは小型軽量ドローンシリーズの新モデル「DJI Mini 3 Pro」(9万2400円~)を5月10日に発表した。飛行時間が大幅に向上したうえ、ID機能も搭載し、法改正に対応している。
法改正に合わせて飛行時間増加しリモートID機能も搭載予定
インテリジェント機能も満載で安定飛行が可能
日本では、航空法改正により2022年6月20日から、登録が必要な機体重量が200g以上から100g以上に引き下げられる。そのため、重量を前モデル「DJI Mini 2」(日本版)の199gから、DJI Mini 3 Proは249g未満に変更。それに伴い、バッテリー容量が1065mAhから2453mAhへと増量され、最大飛行時間が18分から34分へと延長した。
また海外とは異なり、日本では機体重量249gの制限がないため、オプションとして3850mAh大容量バッテリー「インテリジェントフライトバッテリーPlus」を用意。本バッテリー装着時は、最大飛行時間が47分へと延長される。
同じく2022年6月20日以降、機体の識別情報を電波で遠隔発信する「リモートID機能」が義務化されるが、DJI Mini 3 Proは本機能にも対応予定だ。
DJI Mini 3 Proには下記の3モデルが用意される(すべて税込)
・「DJI Mini 3 Pro(機体単体)」:9万2400円
・「DJI Mini 3 Pro」:10万6700円
・「DJI Mini 3 Pro(DJI RC付属)」:11万9900円
「DJI Mini 3 Pro(機体単体)」は機体のみ、「DJI Mini 3 Pro」はスマホを接続する従来型送信機「DJI RC-N1」を同梱したモデル。そして「DJI Mini 3 Pro(DJI RC付属)」がディスプレーを備えた新型送信機「DJI RC」が同梱されたモデルだ。
DJI Mini 3 ProはMiniシリーズとしては初めて製品名にProを付け加えたモデルで、DJI Mini 2と上位モデルの「DJI Mavic Air 2」を総合的に改善した両シリーズの後継モデルとも言える。
機能の進化点としてはまず「障害物検知システム」が挙げられる。DJI Mini 3 Proはフロント部に前方用、後方用のデュアルビジョンセンサーが搭載され、前方、後方、下方の障害物を検知可能となった。これらのセンサーには高度操縦支援システム「APAS 4.0(Advanced Pilot Assistance Systems 4.0)」が搭載されており、飛行中に障害物を検知、回避する飛行経路を自動的に見つけ出すことが可能だ。
また、各センサーは「フォーカストラック機能」にも活用されており、被写体を選択すれば被写体を自動でフレームの中心に捉えつつ、安全なルートで飛行を続けられる。
カメラ画質も進化し、48MP CMOSセンサー(2.4μm、焦点距離24mm、絞りf/1.7)が搭載されており、静止画は最大8064×6048ドット、動画は最大4K/60fpsで撮影可能。ピクセルサイズが2.4μmと大型化されたことにより、低照度環境での画質が向上している。
また各ピクセルに2セットの光センサー回路を内蔵する「デュアルネイティブISO」に対応することで、HDR映像を直接出力可能。後処理なしで、より高画質なHDRレンダリング、広いダイナミックレンジを実現している。
さらにカラープロファイルは、アプリ内で簡単に編集できる「ノーマル」と、あとで高度な編集が可能な「D-Cinelike」のふたつのモードを用意。手軽にSNSに動画を投稿することも、作品作りに利用するための素材として撮影することも可能なわけだ。
ユニークな新機能が90度ジンバル回転機能。従来はクロップで縦向きの映像を実現していたが、ジンバルカメラを90度回転させ、画質劣化せずに縦向き映像を撮影可能となった。
本体と同時にアクセサリーも数多く発売される。余裕を持って撮影を楽しみたいのなら、これらアクセサリーも同時購入しておきたい。
DJI Mini 2発売時とは異なり、DJI Mini 3 Proを日本で飛行させるためには「無人航空機の登録」が必須となったが、199gの制限から解き放たれたぶん、最大飛行時間が大幅に延長された。また機能追加、画質向上などのアップグレードも多岐に渡る。ドローンを飛ばすためにはさまざまなハードルがあるが、それを乗り越えて飛ばしてみたい、撮影してみたいと思わせる魅力がDJI Mini 3 Proにはある。