グーグルは26日(現地時間)、次期Androidとなる「Android 13」の最初のベータ版(Beta 1)を公開した。4以降のPixelスマートフォンにおいて、OTAでの導入が可能になっている。
Android 13では開発者向けの仕様変更や新機能などが複数含まれるが、前者で大きな変更点としては、アプリの通知において、新たな権限の仕組みが導入される。具体的には、アプリの通知はデフォルトでオフとなり、通知をするには権限ダイアログによってユーザーから許可を得る必要がある(ユーザーが「許可しない」を選ぶと、アプリを再インストールするまで同様のプロンプトが表示されない)。
Android 13をターゲットとしたアプリは、この権限ダイアログを表示するタイミングを制御可能だが、それ以前のアプリにおいては、最初に通知チャンネルを作成したタイミングで表示される(通常はアプリの起動時)。
アプリ開発者向けの機能としては、「写真選択ツール」も用意される。たとえばSNSアプリや画像編集アプリから、スマホで撮影した写真を操作する場合、写真が含まれるフォルダー全体へのアクセス許可を付与する必要があったが、新たな写真選択ツールでは、ユーザーが特定の写真だけを選択して、アプリに渡すといったことが可能になる。
また、Android 12では新デザインとして「Material You」が採用され、テーマごとにカラーを変更する機能が加わったが、グーグル製以外のアプリのアイコンもそのカラーに合わせられるようになった。アプリ開発者がAndroid 13向けにモノクロのアイコンを用意しておくと、自動で背景部分がテーマの色で表示される。
このほか多言語サポートを強化。Androidのシステムの言語とアプリで用いる言語で違うもので設定できるようにしたり、日本語テキストの折り返しが不自然になっていたり、タミル語やビルマ語などでは行の高さの調整によって文字の下部が切れやすくなっていたのを改善した。
また、Bluetoothのオーディオ周りを20年ぶりに大きく進化させる次世代規格「Bluetooth LE オーディオ」もサポートする。
今後は、5月にBeta 2、6月にBeta 3、7月にBeta 4と進み、その次で最終リリースの予定。昨年は正式版は10月だったので、少し早めのスケジュールと言えそうだ。さらに詳しい情報は5月11~12日(現地時間)に開催される「Google I/O」で紹介される予定だ。