大日本印刷(DNP)は4月14日、5GのSub6周波数帯に対応し、直径15cmの細い円柱にも巻き付けられる、意匠性・耐候性の高いフィルム型アンテナを開発したと発表した。
高速大容量通信が可能な5Gで使われるSub6帯周波数の電波は通信距離が短いため、人々が通信できるエリアをカバーする基地局とアンテナを多数設置する必要があるが、従来のアンテナは街灯や電柱等の円柱物に巻き付けて設置することが困難であるほか、デザイン面で景観と調和しないなど課題があったという。
これらの課題に対して同社は、形状や給電線の設計を工夫することで、5G-Sub6帯で各通信キャリアに割り当てられている100MHz以上の帯域幅に対応し、直径15cmの細い円柱にも巻き付けられる可撓性を持ったフィルム型アンテナを開発。
電子線を照射してフィルムにコーティングした機能性樹脂等を硬化させるDNP独自のEBコーティング技術を活用することで、耐候性を高め、設置場所の環境を考慮した意匠デザインも施すことにより、景観を損なうことなく、屋外でも設置可能な製品としたという。