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宇宙旅行を快適に、JAMSSらが空気浄化装置をISSで実証へ

2022年04月13日 06時37分更新

文● MIT Technology Review Japan

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有人宇宙システム(JAMSS)、東京理科大学、東京農工大学が共同開発した光触媒空気浄化装置の技術実証機が、日本時間4月9日に米国フロリダ州ケネディ宇宙センターから国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられた。

有人宇宙システム(JAMSS)、東京理科大学、東京農工大学が共同開発した光触媒空気浄化装置の技術実証機が、日本時間4月9日に米国フロリダ州ケネディ宇宙センターから国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられた。 同装置は、米国の宇宙スタートップ企業であるアクシオム・スペース(Axiom Space)による初めての民間宇宙飛行士ミッション「アクシオム・ミッション1(Ax-1)」に搭載されてISSに運ばれる。JAMSSはAx-1に参加する唯一の国内企業になる。ISSでは、Ax-1の民間宇宙飛行士が装置を設置・起動し、1カ月間程度運転を継続した後、装置を回収して評価することになっている。 JAMSSは今後増加の見込まれる宇宙旅行における滞在生活の質を向上させるためには、場所を選ばずに置ける簡易な空気浄化装置が必要になると考えた。そこで、揮発性有機化合物(アセトアルデヒドやエタノールなど常温常圧で揮発しやすい有機化学物質の総称)除去に有効な光触媒に着目し、理科大、農工大と光触媒空気浄化装置の共同研究を進めてきた。共同研究では新型の光触媒フィルタ開発に加え、装置最適化を図るためのプロトモデル開発、装置の性能試験なども実施し、性能評価には高千穂シラスのセラミック吸着剤を利用した。

(中條)

 

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