このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

最高峰性能の小型マシン「Mac Studio」に新iPhone SE/iPad Air登場! 2022年春のApple Event 第27回

新iPad AirはM1搭載iPad Proと同等性能で1万4000円安い【石川 温】

2022年03月16日 22時00分更新

文● 石川 温 編集●飯島恵里子/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ビデオ会議に心強い5G回線に対応した新iPad Air

 iPad Air(第5世代)では5G通信に対応した。

 新型コロナウィルスの新規感染者は、ここ最近、減少傾向が見られているが、いまだに会議や打ち合わせはオンライン形式がほとんどだし、記者会見もZoomやTeamsでの配信ばかりだ。とはいえ、この頃は天気も良く、春が到来した感がある。昼下がりなど、テラス席のあるカフェなどでお茶を飲みながら、オンライン会見に参加したくなるものだ。そんなときに心強いのが5G回線に対応したiPad Air(第5世代)だ。

 NTTドコモ「5Gギガホ プレミア」に1100円を足して、5Gデータプラスとして、データ使い放題の回線をiPad Air(第5世代)に適用させるのもいいし、auのpovoを契約しておき、必要な時だけ、330円で24時間データ使い放題のトッピングを買ってもいい。この1年でかなり5Gエリアが広がっている印象があるが、実際に速度測定アプリを走らせるとすぐに4Gに落ちてしまったりする。

 ただ、速度と言うより「使い放題」でネットに繋げる方が、ストレスがなく快適だったりする。5Gデータプラスやpovoの24時間データ使い放題は、まさに快適にiPad Air(第5世代)を出先で使える回線としてお勧めだ。

 個人的に気に入っているのが、センターフレーム機能だ。

 ビデオ会議に参加中、インカメラが自動的に自分を中心にした状態で撮影してくれる。ちょっとズレたり、立ったときにもカメラが自分を追いかけてくれるのだ。地味な機能ではあるが、他の参加者からみると「おやおや」と注目してくれること間違いないだろう。

iPad Air(第5世代)はTouch IDによる指紋認証でロックを解除できる

 もうひとつ地味だけど「これがいいかも」と感じるのがTouch ID(指紋認証)だ。

 普段、iPad Pro(第3世代)を使っているが、マスク姿では認識せず、パスコードの入力を余儀なくされている。iPhoneに関してはiOS15.4でマスク姿でもFace IDが認識し、画面ロックの解除やスマホ決済での認証ができるようになった。この2年、何千回、下手をしたら何万回、パスコードを入力したかわからないが、Face IDが使えるようになって、改めてとても感動してしまった(そもそも、もっと早く対応できても良かった気がするが)。

 残念ながらiPadOSは15.4になっても、マスク姿でのロック解除には対応してくれない。マスクをしていないときでも、iPad Pro(第3世代)では本体を手で持っていると、カメラ部分を覆ってしまっていて、顔認証でのロック解除に失敗することが本当に多く、イライラさせられてきたのだった。

 一方、iPad Air(第5世代)はTouch IDによる指紋認証でロックを解除できる。右手と左手、それぞれの人差し指を登録しておけば、iPad Air(第5世代)を縦に持とうが横に持とうが、どちらでもすぐにロックを解除できて便利だ。iPad Proも次のモデルではTouch IDにするか、マスク姿でもロック解除できるようにフロントカメラ周りを強化して欲しいと思う。

 iPad Air(第5世代)を実際に触って感じたのは「いま買うなら、iPad Pro(第3世代)じゃくてiPad Air(第5世代)かな」という正直な気持ちだ。

 iPad Pro(第3世代)が昨年、登場したときは「自分は動画編集もやるので、M1搭載のiPad Proでもちろん容量は多めだ」と意気込んで購入したが、超広角カメラで撮影することもなければ、LiDARスキャナが活躍するシーンもなかった。時々、iPad Pro(第5世代)で編集することはあるので、M1の恩恵は受けている。

 そんななか、登場したiPad Air(第5世代)。M1搭載で、性能的にはiPad Pro(第3世代)と同等。それで同じ容量なら1万4000円安い。もちろん、5G対応で指紋認証が使える。プロのカメラマンやイラストレーターなら迷わずiPad Pro(第3世代)だが、一般的にはiPad Air(第5世代)で充分だ。

 

 これからもビデオ会議が相変わらず続くだろうが、5G対応でどこでも安心して使えると言うこともあり、第5世代は幅広い人に勧められるiPad Airと言えそうだ。

 

筆者紹介――石川 温

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)、『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

 

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中