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親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第154回

中古市場は若者でいっぱい!?

令和10代のショッピングはリセールバリュー重視

2022年02月15日 09時00分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII

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10代がフリマアプリを使う理由

 「SDGs」が話題に上ることは多いが、若者はどのようにとらえているのだろうか。楽天「ラクマ」が同社サービス10代ユーザーを対象にした「10代のリユースに関する意識調査」(2022年2月)を見てみよう。

 「ファッションアイテムなど、何か欲しいものがあるときにまずフリマアプリで探すか」について聞いたところ、「当てはまる」(36.7%)、「やや当てはまる」(32.2%)と、7割弱が当てはまると回答した。そもそもフリマアプリユーザーを対象としている調査のため、一般の10代より高く出ている可能性が高いが、若者たちのあいだでフリマアプリという選択肢が一般的になっていることがわかる。

 「当てはまる」「やや当てはまる」と回答した人たちを対象に、「欲しい物があるときにまずフリマアプリで探す理由」を質問したところ、「より安く買えるから」(84.9%)が最多となり、続いて「他の店舗で在庫がない物だから」(27.7%)、「よりエコだから」(15.6%)、「使わなくなったときにまたフリマで売りたいから」(14.8%)となった。

 最近の若者はコスパ意識が高く、ブランド物でなければという意識もなく、安く購入できたことをむしろ誇らしげに言うことが多い。100円均一ショップを使いこなしており、「プチプラ」も好んでいるのだ。

 さらに、「普段の買い物の際にリセールバリュー(再販価値)を意識しているか」について聞いたところ、「当てはまる」(21.5%)、「やや当てはまる」(30.2%)と当てはまるという回答が5割を超えた。

 リセールバリューを意識している理由は、「売ったお金で、また他の服・物を買えるから」(76.2%)が最多に。続いて「欲しい人がいるかもしれないから」(35.6%)、「ゴミにして廃棄したくないから」(35.1%)、「家に置くスペースがなく、一定期間使ったら売るつもりだから」(8.7%)と、サステナブルな意識が強い傾向にあることがわかる。

「リユース」や「SDGs」に興味関心があるかどうか、教えてください

「SDGs」に関心が高い若者たち

 「『リユース』や『SDGs』に興味関心があるか」について聞いたところ、「ある」(29.2%)、「ややある」(32.5%)と、合計6割以上が「ある」と回答。流行しているだけでなく、若者はSDGsに関心が高いのだ。

 「リユース」や「SDGs」に興味関心が「ある」「ややある」と回答した人たちに理由を聞いたところ、「これからの地球の環境が心配だから」(54.8%)が最多に。続いて「社会にとって重要なことだから」(52.2%)、「学校で学ぶトピックだから」(36.5%)、「自分にできることを常に考えているから」(15.8%)となった。

 若者世代は可処分所得が少ないことが多い。フリマアプリ利用は、単純にお金がなく、安く購入したいからというのは事実だ。しかしそれだけでなく、その行為がSDGsにつながり、地球環境のために良いという意識もあるようだ。大人世代も若者世代を見習って、地球環境のためにできることから始めるのもありかもしれない。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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