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BTPでカスタムしたモデルで各種ベンチマークをチェック

性能・保証・サービスすべて“プレミアム”、静音かつパワフルなゲームプレイが可能なゲーミングPC「Premium Line X570FD-A」

2021年12月13日 13時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「Premium-Line X570FD-A」

 通常では1年間の保証を標準で2年間、最大3年間まで延長できるのが、サイコムの「Premium Line」シリーズ。できるだけ買い替えずに1台のパソコンを長く利用したいという人にとって、安心して使えるモデルとなる。

 もちろんメリットはこれだけでなく、無償のオーバーホールや、元パーツの買い取りまでしてくれるアップグレードサービスも、忘れてはならない部分だろう。

 BTOパソコンとしてはどうなのかといえば、こちらも満足できるものだ。Premium LineはFractal Designとのコラボモデルとなっていることもあり、ケース、CPUクーラー、ケースファン、電源などに同社製品を採用。自作PCにおいて定評ある人気のパーツメーカーだけに、静音性、機能、外見といった面でも不満はない。さらに、サイコムの丁寧な組み立ても加われば、まさに名前のとおり「プレミアム」なBTOパソコンといえる。

 前回は、主に「Premium-Line X570FD-A」の外観や内部について紹介したが、今回は気になる性能面をみていきたい。

 Premium-Line X570FD-Aは、標準構成でCPUにRyzen 7 5800X、ビデオカードにGeForce RTX 3070を採用する高性能モデル。この構成をさらにカスタマイズし、CPU、ビデオカード、メモリー、SSDなどを強化。3年後でも、ハイエンドパソコンとして性能面で見劣りしない構成にした場合の性能を紹介していこう。

Premium Line X570FD-Aの標準と試用機のスペック
標準スペック 試用機のスペック
CPU Ryzen 7 5800X(3.8GHz~最大4.7GHz)、8コア/16スレッド Ryzen 9 5900X(3.7GHz~最大4.8GHz)、12コア/24スレッド
CPUクーラー Fractal Design FD-WCU-CELSIUS-S24-BK
グラフィックス GeForce RTX 3070 8GB GeForce RTX 3070 Ti
メモリー 16GB 32GB
ストレージ CFD CSSD-M2B5GPG3VNF (500GB) Western Digital WD Black SN850 WDS500G1X0E(1TB)
マザーボード ASUS PRIME X570-PRO/CSM [AMD X570chipset]
PCケース Fractal Design Define 7 White
電源 Fractal Design ION+ 760P (FD-PSU-IONP-760P-BK) [760W/80PLUS Platinum] Fractal Design ION+ 860P (FD-PSU-IONP-860P-BK ) [860W/80PLUS Platinum]
内蔵ドライブ
サイズ およそ幅240×奥行547×高さ475
OS Windows 10 Home(64bit)
価格 30万9380円 37万2380円

まずは基本となる総合性能とCPU性能をチェック

 CPUもビデオカードもハイスペックな部類に入るとはいえ、実際にどのくらいの性能なのか気になるところ。定番のベンチマークソフトを使い、その数値をチェックしていこう。

 まずはパソコンの総合性能をチェックできる「PCMark 10」から。このベンチマークソフトは総合スコアだけでなく、アプリの起動時間やビデオ会議、ブラウザーの性能による「Essentials」、オフィスソフトなどの動作を見る「Productivity」、そして動画や写真編集、3D性能を見る「Digital Content Creation」のスコアも調べられる。

「PCMark 10」の総合スコアは8000超えと高い。また、Essentials、Productivity、Digital Content Creationの各スコアも高レベルとなっており、ハイスペックなマシンだというのがよくわかる

 スコアはとくに低いものもなく、スペック相応のもの。ビデオカードがGeForce RTX 3070 Ti搭載というだけあって、Digital Content Creationのスコアが高めとなっているのが特徴的だ。

 もう少し細かくみてみると、Essentialsに含まれる「App Start-up Score」が少し高めとなっていた。これは、SSDの速度が影響していると考えられる。

 今回試用している構成のストレージはWD Black SN850で、これはPCIe4.0×4接続となるNVMe対応の高速なモデルだ。どのくらい高速なのか、「CrystalDiskMark」で調べてみたので、その結果も紹介しておこう。

「CristalDiskMark」の結果は、シーケンシャルアクセスでリード約6574MB/s、ライト約5416MB/秒。公称値がリード7000MB/秒、ライト5300MB/秒となっているので、ほぼそれに近い数値となっていた

 公称値と比べるとリードがわずかに遅いものの、それでも毎秒6GB超えという超高速。そして、ランダムアクセスまでしっかり高速となっているのも好感が持てるところだ。これだけ速ければ、総合ベンチマークにも影響があるというのも頷ける。

 CPUの単体性能もみていこう。このテストには、定番の「CINEBENCH R23」を使用した。このベンチマークソフトは、CGのレンダリング速度からCPU性能を測ってくれるもので、結果を独自スコアとなるptsという数値で教えてくれる。このスコアが高ければ高いほど、高速なCPUとなる。

 なお、CGレンダリングはマルチスレッド処理に向いている作業となるため、CPUのコア数が多いほどリニアに性能が上がりやすい。Ryzen 9 5900Xは12コア/24スレッドCPUなので、高いスコアが期待できる。

「CINEBENCH R23」の結果は、Multi Coreで21079pts、Single Coreで1631pts。どちらも文句なしに高い

 Multi Coreはすべてのコアを使用した場合の性能で、CGレンダリングだけでなく、計算量の多い動画エンコードなどにも大きく影響する部分。それだけに、このスコアが高いというのは、多くの用途で長くPCが使えるという意味となる。

 ちなみに、これと同等の性能となるインテルのCPUは最新のCore i7-12700K。参考までに過去のデータをみてみると、Multi Coreが21425pts、Single Coreが1925ptsとなっていた。

 インテルの第12世代Coreプロセッサーは大きく性能を伸ばしただけに、Ryzen 9 5900Xでも勝てなくなってしまったが、だからといってRyzenが遅くなったわけではない。

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