本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「AIカメラのアルゴリズムをオンラインで購入・インストール「S+ AI マーケット」提供開始!」を再編集したものです。
こんにちは、Customer Reliability Engineer(CRE)の加納です。
電源をつなぐだけで通信するエッジ AI カメラ「S+ Camera(サープラスカメラ)シリーズ」に、ソラコムのパートナーが開発したアルゴリズムをオンラインで購入できる「S+ AI マーケット」を提供開始しました。
これまでソラコムからはS+ Cameraシリーズでご利用いただけるサンプルアルゴリズムをご提供しておりました。
今回の機能追加により、ユーザーはソラコムのパートナーが開発したアルゴリズム(3rd party アルゴリズム)を管理画面(SORACOM Mosaic コンソール)から購入、インストールできるようになり、実践的な用途においてもS+ Cameraシリーズをよりスムーズにご利用いただけるようになりました。
「アルゴリズム」について
ソラコムでは S+ Camera シリーズにインストールできるアプリケーションを「アルゴリズム」と称しており、本記事でもこれに従って記載しています。
以下、はじめてS+ Camera シリーズについてご覧いただく方にもご理解いただきやすいよう、前提から詳しく解説させていただきます。
S+ Camera シリーズ とは
S+ Cameraシリーズ はソラコムが開発、販売するネットワークカメラデバイスです(図は基本モデルであるS+ Camera Basicの写真です)。
スマホなどと同じセルラー通信を使うことで、設置先の通信環境を気にすることなくクラウド連携ができます。また、ウェブ上の管理画面(SORACOM Mosaicコンソール)をご用意しており、遠隔から画像撮影やアルゴリズムの入れ替えなどの操作が可能です。
「S+ AI マーケット」登場の背景
冒頭でもご紹介した通り、ソラコムはS+ Cameraシリーズをいち早く体験・検証いただくことができる「サンプルアルゴリズム」を提供しています。また、サンプルアルゴリズムはソースコードを公開しているため、実現したいユースケースに近いアルゴリズムを選んでカスタマイズすることで開発工数を削減できると好評をいただいておりました。
一方で、サンプルアルゴリズムはS+ Cameraシリーズの動作イメージをご理解いただくためのチュートリアルとしての位置付けであり、より実践的な用途でご利用いただく場合は独自のアルゴリズムを開発いただく必要があり、お客様からは以下のような声をいただくことがありました。
・社内でAI開発のノウハウが蓄積されていないため、プロジェクト進行に苦労している。
・短納期案件のため、開発する時間を削減したい。
・S+ Cameraで、すぐ利用できるアルゴリズムの数を増やしてほしい。
これまでは必要に応じて個別に当社のパートナーをご紹介しておりましたが、より簡単でスピーディーにご要望にお応えする方法として、この度「S+ AIマーケット」がリリースされました。
「S+ AIマーケット」の概要
S+ AIマーケットはSORACOM Mosaicコンソール「デバイス詳細画面」のAIマーケット タブから操作します。
[Purchase Algorithm] ボタン押すと購入できるアルゴリズムの一覧が表示されます。購入したいアルゴリズムの行の [購入] ボタンを押すとS+ Cameraシリーズにインストールできるようになります。
「Package20」は有償で提供されるアルゴリズムです。
12月31日までは無償利用が可能であるため、上記では「\0」と表示されています。無償利用については後述の「2021年12月31日までのスペシャルオファー!」をご覧ください。
S+ AI マーケットが利用可能な機種や導入手順について
S+ AIマーケットは以下の機種で利用可能です。
・S+ Camera Basic
・S+ Camera Design
・S+ Camera WP
導入の手順、および制限などの詳細はユーザードキュメントを参照ください。
「S+ AI マーケット」で導入可能な 3rd party アルゴリズムと一例の紹介
今回はAI Dynamics Japanが提供するPackage20という20個のアルゴリズム群が「S+ AI マーケット」で購入可能になりました。今回はPackage20の中から3つのアルゴリズムをご紹介します。その他のアルゴリズムについては Pacage20のページを参照ください。
Package20の導入費用について
Package20は AI Dynamics Japan が販売するアルゴリズムです。価格はこちらのページをご覧ください。
2021年12月31日までのスペシャルオファー!
Package20をより多くの方にお試しいただきたく、2021年12月31日までは、Package20を「S+ AI マーケット」から無償で提供しています。
※本期間中にインストールいただいたPackage20のアルゴリズムは、2021年12月31日までお使いいただく事ができます。これ以降もご利用いただきたい場合は、前述した価格にてご購入いただく事で継続利用が可能です。
自動更新ではありませんので、本期間中に是非お試しください。
滞在人数カウント (Congestion Monitor)
一定エリア内でカメラが捉えた人数をカウントするアルゴリズムです。店内の混雑状況把握、従業員の配置の最適化する等、アミューズメント・商業施設といった人が多く集まる場所での利用が想定されます。詳細はこちら。
乗り物検知 (Vehicle Alert)
カメラに写った乗り物 (車、トラック、バイク、バス、自転車) を検知するアルゴリズムです。宅配業者や車での来客の到着時のアラートとしての活用などが想定されます。詳細はこちら。
ナンバープレートOCR (Number Plate Detection)
車のナンバープレートを読み取るアルゴリズムです。駐車場での車両認証等への活用が想定されます。詳細はこちら。
3rd partyアルゴリズムもサンプルアルゴリズム同様に随時追加される予定ですので、今後の展開にも是非ご期待ください!
この連載の記事
-
第512回
デジタル
「PLCの遠隔監視がしたい」はこの3通り!構成ガイドのご紹介 -
第511回
デジタル
MWC25 レポート: ソラコムの初出展とAECCの取り組み -
第510回
デジタル
ソラコムが丸紅と海外市場におけるIoT分野の協業を検討開始、春のIoTデバイス特価キャンペーンを実施、他 ほぼ週刊ソラコム 02/08-03/07 -
第509回
デジタル
3/4-7 リテールテックJAPAN2025に出展:最新IoTソリューションや事例をご紹介 -
第508回
デジタル
2024年発売商品が対象!春のIoTデバイス特価キャンペーン(3/26まで) -
第507回
デジタル
暗号化とプライベート接続、IoT通信を守るSORACOMの活用法【後編】 -
第506回
デジタル
暗号化とプライベート接続、IoT通信を守るSORACOMの活用法【前編】 -
第505回
デジタル
3G停波後のIoTデバイス選定とシステム刷新のポイント -
第504回
デジタル
PLCの遠隔監視パターンの解説を公開、SORACOM Beam でクライアント証明書が使用可能に、他 ほぼ週刊ソラコム 01/25-02/07 -
第503回
デジタル
SMS 本文設計ガイド:文字数節約やアクセス分析の実装
この記事の編集者は以下の記事もオススメしています
-
デジタル
SORACOM の機能アップデートまとめ – 2021年10月編 -
デジタル
ソラコム、デバイスを無料で貸し出し「自分で学べるIoT通信講座」を開催 -
デジタル
ソラコム、スリムボディのAIカメラ「S+ Camera Design」を発表 -
デジタル
ソラコム、産業向けラズパイ搭載IoTデバイス「reTerminal」解説セミナーを12月16日開催 -
デジタル
今ある監視カメラをエッジAIデバイス化 AWLが創意工夫で実現した店舗DX -
デジタル
ソラコム、オンラインセミナー「アルゴリズムマーケット活用編」1月20日開催 -
トピックス
キヤノン、ネットワークカメラをAIカメラ化するmicroSDカード型アクセラレーターと映像解析アプリ