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フェーズごとに極める効率的な英語学習方法 第5回

正しいプロセスを身につけて効率良く英語を学ぶフェーズ4→5の学習方法

「理解」の処理を自動化して英文を記憶にとどめる

2021年11月19日 08時00分更新

文● 藤原達矢(アバンギャルド)編集● ASCII

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 社会人になってから「英語をマスターしたい」と、一念発起して勉強を始めたものの、思うように身に付かず、中途半端なまま学習を止めてしまったり、せっかく通っていた英会話教室に行かなくなってしまったりする人は多いのではないだろうか。

 そこで本連載では、英語パーソナルジム「ENGLISH COMPANY」や、英語学習コーチングサービス「STRAIL」などを運営する株式会社スタディーハッカーに取材し、目標達成まで挫折せず効率的に進められる英語の学習方法を紹介する。

 前回のフェーズ4「理解の処理がすばやくできる」に続くフェーズ5の到達目標は、「記憶にとどめておける」ようになること。各フェーズの詳細については、連載の初回で解説しているので、併せて参考にしてほしい。

フェーズ0:基本文法・基本語彙(基礎知識)

フェーズ1:ゆっくり読めば理解できる(リーディング)

フェーズ2:すばやく読める(リーディング)

フェーズ3:音声知覚ができている(リスニング)

【今回の記事】
フェーズ4:理解の処理がすばやくできる(リスニング)
⬇︎
フェーズ5:記憶にとどめておける(リスニング)


フェーズ6:正確に話し、書くことができる(スピーキング・ライティング)

フェーズ7:流暢に話し、書くことができる(スピーキング・ライティング)

フェーズ8:複雑に話し、書くことができる(スピーキング・ライティング)

音声知覚を自動化したフェーズ4からフェーズ5へ進むための課題は?

 前回の連載でフェーズ4に到達した人は、音声知覚を自動化することで、単に英語を聞き取れるようになっただけでなく、内容の「理解」に脳のリソースをより多く割けるようになった。今回は、さらにもう1段階ステップアップして、理解した内容を記憶にとどめておけるようになるためのトレーニングを紹介する。

 フェーズ4の人は、リスニング中は内容を理解したつもりでも、短期記憶に残す余裕はないため、返答や意見の提示、問題解決といった次のアクションに移ることができない。また、あとから振り返ると、詳細を思い出せないのもフェーズ4の課題だ。

 短期記憶に残しながら次のアクションに移せるフェーズ5を目指すためには、フェーズ4までに身につけてきた音声知覚や理解の処理にかかる負荷を下げ、脳のリソースを空けておく必要がある。そこで今回は、記憶にとどめる余裕を生み出すために、音声知覚に続き、理解も自動化するためのトレーニングを繰り返す。フェーズ2〜4で身につけたスキルをよりスムーズに処理できれば、ワーキングメモリに余裕ができ、より長い文章を記憶にとどめることができる。

理解の自動化を促すトレーニングを継続する

 最初に、今の時点で理解の処理にどれくらい負荷がかかっているかセルフチェック。ひとつの目安として、「TOEIC L&R TEST」リスニングセクションのパート4を正確に聞き取り、話の詳細を日本語で説明してみよう。終わったら和訳をチェックして細かいところまで、内容を正しく理解し、かつ記憶にとどめておくことができたか確認する。これができれば、ある程度「理解の自動化」ができていると判断していいだろう。

 内容が理解できたか自信がない人は、サイトトランスレーションをしてみよう。さらに、通しの英語音声を聞いたうえで、チャンクごとに分けた音声を使って音読を行い、最後に全体の音道をする。発音に自信がない場合は、合わせてオーバーラッピングのトレーニングもするといいだろう。

 次のステップは、聞こえた英語を正確に復唱するプロソディー・シャドーイングが有効だ。最初はスクリプトを見ながらでも構わないが、最終的には見なくてもできるようになるレベルを目指そう。

株式会社スタディーハッカー 常務取締役 兼コンテンツ戦略企画部部長 田畑 翔子氏

 余裕を持ってできるようになったら、コンテンツ・シャドーイングで意味内容を思い浮かべながらシャドーイングを行う。理解の自動化をはかるためには、スクリプトの語彙レベルが上がった教材や長文、構文が複雑になった英文でコンテンツ・シャドーイングをして負荷をかけるのが効果的だ。もちろん同じ英文を聞いていると慣れてくるので、「急に背伸びをせず徐々に負荷を高めることが、効率よくトレーニングを続けるためには重要です」と同社常務取締役 兼コンテンツ戦略企画部部長の田畑翔子氏はアドバイスする。

 今回までで、インプットスキルの最終段階であるフェーズ5までのトレーニング方法を解説したが、「どのフェーズに到達しても、リスニングをしていると、知らない単語や表現に出会うことがあります」と語るのは、同社コンテンツ戦略企画部の堀登起子氏。そのときは、「知らない知識だ」と認識して改めて覚えなおすこと。スキルアップしていけば、日本語と同様に文脈から内容を推測する力も身についていくが、知らない単語や表現を新しく覚える作業は英語を使う限り続いていくことを覚えておこう。次回からは、英語を「話す」「書く」といったアウトプットスキルのトレーニング方法を紹介する。

株式会社スタディーハッカー コンテンツ戦略企画部 堀 登起子氏

■関連サイト

株式会社スタディーハッカー
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