フロントメッシュでエアフロー強化、“映える”コンパクトATXケース「XPG STARKER AIR」レビュー
提供: エイデータテクノロジージャパン
360mmラジエーターも搭載可能な高い冷却拡張性
冷却拡張性も上々と言える内容だ。前面のファン搭載部分は、120mmなら3基、140mmなら2基を装着可能だ。天面は120/140mmとも2基まで、背面は120mmファンを1基搭載できる。水冷クーラーのラジエーターについては、前面は最大360mm、天面では最大280mm、背面は120mmまで、それぞれ装着できる。
標準で付属しているファンは2基。前面に排気用の120mmファン(「XPG VENTO 120」)、背面には排気用の120mmファン(「XPG VENTO 120 ARGB」)。いずれも回転速度1200rpmで最大風量45.3CFM、最大風圧0.68mmH2O、ノイズレベル23dBAというスペック。前面にはXPG VENTO 120をさらに追加してもいいし、背面と同じアドレッサブルRGB対応のXPG VENTO 120 ARGBに交換して、さらに華やかに仕上げるのもありだろう。
アドレッサブルRGBイルミも手軽に楽しめる
標準装備の背面ファン(XPG VENTO 120 ARGB)はアドレッサブルRGBを搭載しているが、フロントマスクの両サイドにも同じくアドレッサブルRGBで光るライティングストリップを実装している。
どちらも標準でケース内部のコントローラーに接続されており、天面部の電源ボタン近くにあるボタンでカラーとパターンを変更可能。カラーは8色、発光パターンは4種類が用意されている。マザーボード接続用コネクターも装備しており、ASRock/ASUS/GIGABYTE/MSIといったメジャーブランドのユーティリティーから制御できる。
手頃&手軽にクールなビジュアルのゲーミングPCが作れるATXケース
XPG STARKERシリーズの魅力は、見た目の良いスマートなゲーミングPCが手軽に作れることだろう。奥行きの短いコンパクトなサイズながら、極端な大型パーツ以外は問題なく収納できる拡張性があり、放熱性能も十分。アドレッサブルRGB機能を標準で装備しているほか、中身が見える強化ガラス仕様、グラボの縦配置対応などのトレンドも網羅しており、ひととおりパーツを集めて組むだけで見た目よく仕上げることができる。
そして、このXPG STARKER AIRでは、全面メッシュデザインのパネルを採用したことで、オリジナルのXPG STARKERよりもエアフロー効率、冷却性能がアップしたほか、内部のイルミネーションがメッシュの間から見えるため、演出効果も高くなっている。
実売価格は1万円弱前後で、内容を考えればコストパフォーマンスは抜群だ。仕様からいえば、ハイエンドクラスのシステムにも対応できるが、個人的にはRyzen 5 5600XとGeForce RTX 3060 Tiくらいの王道ミドルくらいのシステムで余裕を持たせたほうがスマートに思える。これからゲーミングPCを組みたいと考えている方は検討してみてはいかがだろうか。
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オリジナルのXPG STARKER(量販店向けモデル)は遮音性などで有利
今回メインで紹介したXPG STARKER AIRは、先行して販売されていたXPG STARKERのバリエーションモデルだ。両者の違いはフロントマスクのデザインのみで、メッシュパネルを採用したAIRに対し、オリジナルはシンプルなストレートタイプとなっている。なお、オリジナルモデルは現在、量販店向けモデルとして販売を行なっている。
メッシュパネルはエアフロー効率や冷却面で有利だが、一方でデメリットも当然ある。遮音性が低く、内部のファンの音などが聞こえてきやすいほか、ホコリが溜まりやすい。XPG STARKER AIRは着脱が容易なフィルターを完備しているのでメンテナンス自体は楽なものの、サボってしまうとどうしてもホコリなどが目に付きやすくなる。
両製品それぞれにメリットがあり、どちらが良いかは個人の好み次第となる。上記のような理由でメンテナンスメッシュパネルに抵抗があるという方は、オリジナルのXPG STARKERも合わせて検討してはいかがだろうか。
(提供:エイデータテクノロジージャパン)