超パワーなM1 Pro/M1 Max搭載のMacBook Pro登場 新型AirPodsも! 第13回
パワフルな音に生まれ変わった! 第3世代AirPods先行レポート
2021年10月26日 01時00分更新
アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods」に第3世代の新しいスタンダードモデルが登場する。発売前に先行して新製品を試す機会を得たので、第2世代AirPodsやAirPods Proとのサウンドや使い勝手の違いをレポートしよう。
新しいAirPods、外観はAirPods Proに近くなった
AirPodsはいま世界で一番売れていると言われる、左右独立型のワイヤレスイヤホンだ。上位モデルであるAirPods Proに搭載されている、リスニング環境周囲の騒音が消せる「アクティブ・ノイズキャンセリング機能」と、本体に内蔵するマイクで周囲の環境音を集めてイヤホンで再生中のオーディオとミックスしながら聴ける「外部音取り込み機能」がないことが、“無印”のAirPodsとの大きな違いになる。新しいAirPodsは2万3800円、AirPods Proは3万580円)。それぞれの価格差は6780円。
第3世代のAirPodsはイヤホンのデザインが全体に丸みをおびたAirPods Proの印象に近く、耳に装着している状態ではほとんど見分けがつかない。スティック形状の本体に内蔵されている感圧センサーを指でつまむように押し込んで、クリック操作で楽曲の再生・一時停止、曲送りやSiriの呼び出しができる。スティックの長さは第2世代のAirPodsよりも約33%短くなった。
ハウジングは開放型。音質とリスニング時の安全確保にメリット
以下に紹介する新しいAirPodsの機能をiPhoneでフルに楽しむためには、iPhone 7以降、iOS 15.1以上の環境が必要だ。
AirPodsが搭載する、アップルの独自設計によるダイナミック型のAppleドライバーとデジタルアンプが、音の心臓部。振幅を繰り返して空気を揺らしながら音を生む、大口径ドライバーの背圧を効率よく逃がて力強く切れ味鋭いサウンドを再現するため、イヤホンの外殻には空気の通り道となる小さな孔を設けた。一般的に開放型、あるいはオープン型と呼ばれるハウジング構造をAirPodsは採用している。
開放型ハウジングのメリットはクリアで抜け味のよい中高音域、広大な音場描写が得られるところにある。アップル独自の立体音楽体験「空間オーディオ」に対応するコンテンツを新しいAirPodsで再生すると、AirPods Proよりもクリアで広がりの豊かな音場に深く没入できる手応えを筆者は得た。
ほかにも開放型ハウジングの特徴として、耳に装着して音声を再生しても周囲の環境音がある程度自然に聴こえてくる。AirPodsはシリコン製のイヤーチップにより耳に栓をするタイプのイヤホンではないため、装着時の圧迫感が少ない。長時間に渡る音楽再生、ハンズフリー通話での利用時に、イヤホンを装着していることによるストレスは軽減されるだろう。環境音が自然に聴こえるということは、つまり屋外を移動しながら安全に音楽を聴いたり、ハンズフリー通話のためにAirPodsを活用できることにもつながる。
音楽を再生しても外の音が聴こえる
反対に、開放型ハウジングは環境騒音の音量が大きい環境では、音が聴こえづらくなるデメリットがある。初代AirPodsも開放型のイヤホンであることから、強い環境騒音に囲まれる電車やバスの中、大音量でBGMがかかる店舗で再生音が聴こえづらくなると指摘されてきた。この課題を2019年の秋に発売されたアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載するAirPods Proが克服したのだ。
新しい第3世代のAirPodsは同じ開放型ハウジングを採用しているが、第2世代のAirPodsに比べて再生音が外部にもれにくく、また環境騒音が飛び込んできても音声が聴きやすいワイヤレスイヤホンに進化している。新しいドライバーとアンプによる出力音圧レベルが向上しているため、力強く張りのある再生音が環境騒音に負けずにしっかりと聴こえるのだ。特に人の声、ピアノやギターなどメロディラインの帯域である中音域が力強く張り出してくる。
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