日本電気と静岡県などは10月8日、富士山トレッキングツアー参加者を対象として顔認証を利用してワクチン接種やPCR検査結果をスムーズに確認する実証実験を実施すると発表した。
静岡県と日本電気、アルム、イーソリューションズが共同で行なう実証実験で、顔認証システムや救命・健康サポートアプリ「MySOS」を活用する。
静岡県では富士山登山者向けに2021年の山開きから、富士山富士宮ルート2合目の水ヶ塚駐車場などのシャトルバス乗り換え駐車場や各登山口五合目などにおいて体調チェックを行なっており、チェック済みの人にはリストバンドを配布。登山中に装着してもらっていた。静岡県では2022年度以降は体調チェックの手続きにデジタル技術を活用、よりスムーズに混雑を避けた実施ができないかを検討しているという。
本実証実験では公益社団法人 富士宮市観光協会が企画して10月11日から順次募集を開始する「富士山周辺トレッキングツアー」に申し込んだおよそ100名の実証実験参加者を対象とする。実証実験では、参加者はMySOSをダウンロードして顔写真や個人情報、健康情報とともに、ワクチン接種記録書または参加前72時間以内のPCR検査結果報告書を登録する。
2021年度の体調チェック実施場所である水ヶ塚駐車場に実証実験専用ゲートにて顔認証を実施して登録を確認する(実証実験専用ゲートの顔認証はマスクを着用したままで顔認証可能)。
実証実験では、体調チェックの手続きを顔認証による事前登録情報の確認に代えることの有効性を評価・検証する。さらに今後、4者は本実証実験の結果を踏まえて2022年度以降の富士登山時の導入だけでなく、静岡県内の観光領域への展開も検討するとしている。