振込先が個人名義の通販サイト?
架空の通販サイトであの新型家庭用ゲーム機がバカ売れ!?
2021年09月30日 07時00分更新
・偽の通販サイトで消費者を欺いて代金を振り込ませる事案が多発。
・半月程度で閉鎖し、名前を変えて再びオープン……を繰り返す。
・特徴は「振込先が個人名義」であること。絶対振り込んではダメ!
あの家庭用ゲーム機が発売日に入手できる通販サイト発見!?
以前、新型家庭用ゲーム機の当選詐欺についてお話しました。「あなたは優先予約会員に選ばれました! 会員登録はこちら」といったメッセージを送り付け、偽の会員登録サイトに重要な個人情報を入力させる、というもの。コロナ禍で自宅に篭らざるを得ない人たちの心情を巧みに利用した手口と言えるでしょう。
そして、ゲーム機を釣り餌にした詐欺は今年後半、再び猛威を振るう可能性があります。なぜなら人気家庭用ゲーム機の一部機能を向上させた改良新型が発売予定だからです。当然、悪意ある人たちによる詐欺行為がネット上を騒がせるでしょう。
そこで今回は、特に注意すべき「架空の通販サイト」の手口について紹介します。
――新型ゲーム機を予約するため、スマホ片手に奮闘中のAさんは、検索結果の広告欄に見慣れない通販サイトを発見します。何気なくタップしてその通販サイトに飛ぶと、なんと奇跡的に新型ゲーム機の予約が可能です! そして製品画像の下には「残り3個」の文字。『迷っているうちに誰かが予約してしまうかも!?』と慌てたAさんは即、予約注文を実行。ほどなく代金の振込先を知らせるメールが届いたので、その日のうちに振り込みを済ませました。
これまで、お目当ての人気製品を予約できず、転売屋からプレミア価格で入手せざるを得なかった経験を持つAさんは、今度こそ定価で買えると安心していましたが、発売日を過ぎても一向に新型ゲーム機は届きません。しかも予約したはずの通販サイトはいつの間にか消えておりアクセスできないのです。不審に思い、問い合わせメールを送りましたがなしのつぶて。ここにきてようやく騙されたことに気づくAさんでした――。
消えては浮かぶ幻の偽通販サイトに要注意!
Aさんが遭遇したのは、消費者庁も注意喚起を呼び掛けている「人気の家庭用テレビゲーム機などを販売しているかのように装う偽の通信販売サイト」の一種かもしれません。
これらは悪意ある人たちが作った偽の通販サイトです。口座に代金を振り込ませてそのままサイトを閉鎖するという行為を繰り返しています。半月程度の間隔でサイト名を変えながら浮かんでは消えて……を繰り返す、幻の偽通販サイトなのです。
ただし、対策は比較的簡単です。この手の偽通販サイトは振込先として「個人名義の口座」を指定します。通販サイトを運営する企業が個人名義の口座を使っている時点で怪しさ満点ですから、よほど興奮したり切羽詰まったりしている状況でもなければ、ここで踏みとどまれるでしょう。「残り3個」といった文字に惑わされず平常心を心掛けることが大切です。
また、子どもや孫へプレゼントを贈ることが多い両親や祖父母などにも注意を呼び掛けてください。
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