前へ 1 2 3 次へ

RTX 3080 Ti搭載で4Kゲーミングもバッチリ! ARGBファンが美しく映える「PG-DD9」の実力を検証

文●勝田有一朗 編集● ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

4Kでの快適なゲームプレイを狙っていける

 次に、実際のゲームではどのようなパフォーマンスが見られるのか、各種ゲームで検証を行なっていこう。まずは定番ゲームベンチマークの1つである「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」で計測を行なった。グラフィック設定は「最高品質」で、フルHD、WQHD、4Kの3つの解像度でベンチマークを実施した。

 フルHDのスコアーが26181、WQHDのスコアーが22723、4Kのスコアーが15561という結果で、いずれの解像度でも「非常に快適」の評価を得られた。フレームレートを見てみると、フルHD、WQHDでは平均100fps台後半をマークしており、4Kでも100fps以上という結果を残している。

 また、最低フレームレートに着目すると、フルHD、WQHDはもとより、4Kでも60fpsを維持できている。MMORPGでは人が大勢集まるエリアや大規模戦闘といった高負荷シーンでのコマ落ちなどが気になるところだが、RTX 3080 Tiであれば4Kでも常に快適なゲームプレイを楽しめそうだ。

 次に、実ゲームのパフォーマンスチェックとして、アクションRPG「SCARLET NEXUS(スカーレットネクサス)」のゲームプレイ中のフレームレートをチェックしてみた。

 ゲーム内のグラフィックス設定は一番高画質のオプションを選択し、街中の特定ルートを移動した時のフレームレートと、スカーレットネクサスの売りである戦闘シーン(ボスバトル)でのフレームレートを「CapFrameX」で計測した。なお、ここでは最小フレームレートの代わりに、データ全体を100分割して最小値から1%の数値を「min(1%)」として記載している。

 街中では、通行人などのオブジェクトが多いためか、戦闘シーンよりも解像度が下がる傾向にあるが、4Kでもmin(1%)が60fpsをキープできている。動きの少ないシーンであるためか、ここでは解像度によるフレームレートの差はあまり大きくなかった。一方の戦闘シーンでは、フレームレートが伸びて解像度の違いもそれなりに現れてくるが、4Kでも常時100fps以上と十分快適。最新のアクションRPGもしっかりプレイできることがわかる。

 人気FPSゲーム「Apex Legends」のパフォーマンスも見ていこう。グラフィックス設定は全て最高設定とし、射撃訓練場で特定のルートを移動したのちに「バンガロール」のスモークを射出する一連の動きをCapFrameXでフレームレート計測した。

 フルHDとWQHDはmin(1%)を144fps以上でキープしており、最高画質で144Hzディスプレーをフルに活用できる。Apex Legendsは仕様上フレームレート上限が300fpsとなっているが、フルHDではその上限300fpsに張り付いている時間もそれなりに長かった。フルHDなら240Hzのディスプレーと組み合わせても良いかもしれない。4Kになるとさすがにフレームレートは多少落ち込むものの、それでもmin(1%)は60fpsを大きく超えており、滑らかなゲームプレイを楽しめる。

 こちらも人気のTPSゲーム「フォートナイト」のパフォーマンスをチェックしてみた。今回のグラフィックス設定ではAPIにDirectX 12を選択。3D解像度100%と描画距離最大以外は最低設定にした「競技設定」と、全てのオプションを最高にした「最高設定」の2パターンの画質設定を用意し、マッチングリプレイ再生のフレームレートをCapFrameXで計測した。

 またフォートナイトはレイトレーシング(DXR)にも対応するゲームなので、レイトレーシングのパフォーマンスもチェックしている。レイトレーシングの画質設定は全て最高、同時にDLSS(バランス)を使用した状態で、「RTX TREASURE RUN!」マップを移動する際のフレームレートを計測した。

 競技設定ではフルHD~4Kの全てで平均フレームレートが200fpsを大きく超えており、高リフレッシュレートのゲーミングディスプレーを存分に活かせる。最高設定の方もフルHDとWQHDで平均120fpsを超えているのは優秀だ。4Kではフレームレートが落ち込んでしまうが、それでも平均60fpsはキープできている。

 レイトレーシングをONにするとさすがに大きくパフォーマンスに影響するものの、フルHDであればほぼ60fps以上で遊ぶことができる。WQHD以上になると対戦は厳しそうだが、クリエイティブモードを遊ぶぶんには高解像度の選択肢もアリだ。

最高峰のPCゲーミング性能を手に入れたい人にオススメ

 RTX 3080 Tiは、上位にRTX 3090が控えているとは言え、事実上ゲーミング向けのハイエンドに位置づけられるGPUだ。「もし上位のビデオカードを持っていれば……」といった憂いを残したくないハイエンドゲーマー向けのGPUと言えるだろう。このRTX 3080 TiにCore i9-11900を組み合わせたPG-DD9は、多くのゲームを4K・60fpsで遊べるパワーが備わっていることは今回確認できた。

 ARGBファンが映えるPCケースデザインも素晴らしい。CPUとGPUがハイエンドの組み合わせである以上、価格も相応であることは確かだが、性能的にも見た目的にも満足度の高い製品に仕上がっている。最高峰の4Kゲーミングやレイトレーシングなども含めた次世代のPCゲーミング環境を手に入れたい人にオススメできる製品だ。

 ただ1つ気になった点として、今回プロセッサーの電力制限はデフォルトの「PL1=無制限」のまま検証を行なったが、試用した標準構成に含まれるインテル純正のCPUクーラーではCore i9-11900の冷却に不足を感じることが幾度かあった。この点は注文時のBTOカスタマイズで強力なCPUクーラーへ変更するなどで対応可能なので、ぜひチェックしてもらいたい。

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

過去記事アーカイブ

2024年
02月
03月
04月
05月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
04月
05月
06月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
02月
03月
04月
06月
08月
09月
10月
11月
12月
2020年
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2017年
09月
10月
2016年
01月
03月
05月
2010年
05月
2008年
11月