2021年7月1日、Mobile World Congress 2021(MWC)が閉幕しました。オンラインで参加された方も、実際にハイブリッド・カンファレンスに参加された方もいらっしゃることでしょう。今日の画期的な技術はコネクティビティーの未来につながっているということを確信させるものでした。今年のイベントのテーマとして「コネクテッドインパクト(Connected Impact)」が掲げられ、柔軟に適応することが求められる刻々と変化する世界において、モバイル・コネクティビティーが果たす役割を的確に表現していました。今年のカンファレンスから、消費者が注目すべき4つのポイントをご紹介します。
今年のカンファレンスから見るトレンド
1. 私たちの世界をつなぐ5G
COVID-19流行下においては、オンライン・コネクティビティーの真の力が試されることになりました。2020年は5Gの年になると言われていましたが、世界中が社会的にも経済的にも不安定な状況に陥ったことが、一時的に普及の妨げになりました。その一方で、レガシーテクノロジーにスポットライトが当たり、「ニューノーマル」が誕生しました。消費者は、在宅勤務に始まり、オンライン学習、大切な人とのつながりに至るまで、オンラインで快適に過ごす方法を急いで模索する必要に迫られました。
オンライン・コネクティビティーを促進するためには、再び5Gに脚光を当てるべきでしょう。5Gネットワークが公開されて2年が経過しましたが、ユーザーの多くは5GとLTEの違いを理解しているとは言いがたく、5Gの効果を実感するためには携帯会社が5Gネットワークの帯域として高周波数帯と低周波数帯を拡大させることが不可欠です。
先日、Qualcommが先陣を切って第2世代のQualcomm 5G RAN Platform for Small Cells(FSM200xx)を発表しました。無線周波数を大幅に強化、世界中の屋内、屋外でミリ波の性能を発揮できるよう設計されています。Qualcommは、この技術の向上によってユーザーのモバイル体験の向上を狙っており、利用機会を刷新し、家庭、病院、オフィスなど、どこにいても5Gの機能と恩恵を体感できると伝えています。
2. 注目すべき新しいウェアラブルデバイス
2020年は、日常生活においてテクノロジーとコネクティビティーが果たす役割が不可欠となった一年でした。従い当然のことながら、健康・ウェルネス関連技術への支出は18.1%増加しました。そして今、これからのポスト・ロックダウンの世界でテクノロジーが果たす役割と向き合う時期を迎えています。
SAMSUNGは今年のMWCには登場しませんでしたが、Galaxy Watchとスマホの接続性を高める新しいインターフェースである新しいウェアラブルデバイス、One UI Watchの情報を提供しました。そしてGoogleとのパートナーシップの拡大、Galaxy Watchの性能の向上、バッテリー性能の向上、アプリのエコシステムの拡大について発表しました。 MWCでのハードウェアの発表はありませんでしたが、2021年の7月か8月頃に開催予定のGalaxy Unpackedのイベントでは、Galaxy Z Fold 3、Galaxy Watch 4などの新しいデバイスを発表する予定だということです。
3. エンターテインメントを楽しむためのタブレット
2020年は創造的な芸術作品やエンターテインメントの消費と流通において、重要な役割を担うテクノロジーに注目が集まりました。ロックダウン中に自宅でコンテンツを楽しむ人たちにとって、ストリーミングプラットフォームとエンターテインメントを楽しむためのデバイスが重要な役割を果たしました。
Lenovoは消費者のエンターテイメントのニーズに合わせ、MWC期間中に1台、2台どころではなく、5台の新しいAndroidタブレットを発表しました。一番大きいサイズのタブレットはYoga Tab 13で、内蔵キックスタンド、解像度2160×1350ドットの13型ディスプレー、最大12時間のバッテリー駆動が特徴です。レノボはこのモデルを、外出先でのストリーミングに最適な「ポータブル・ホームシネマ」と位置づけ売り込んでいます。加えて、6月のYoga Tab 13の発売に続き、7月にはEMEAでYoga Tab 11、Tab P11 Plusを発売する予定であると明かしました。また、よりコンパクトで低価格なデバイスを希望するユーザー向けに、Lenovo Tab M8、Lenovo Tab M7を発表しました。いずれのモデルを選択するにしても、デジタルデバイスがコンシューマー・エンターテインメントの中心に位置する商品であり続けることは間違いありません。
4. 「さらにつながる世界」とモバイルセキュリティー
今回のエキサイティングな発表が、モバイル技術とコネクティビティーの向上がもたらす未来の世界を的確に表現しています。モバイル・コネクティビティーの進化がライフスタイルを向上させた一方で、このようなデバイスに対する人気の高まりとテクノロジーに頼った消費生活は、攻撃をたくらむサイバー犯罪者の注目するところとなりました。
オンラインでアプリケーションやサービスを利用する時間が増えたことによって、サイバーセキュリティーのリスクや脅威にさらされる機会が増加しています。 当然のことながら、昨年中、サイバー犯罪者たちはコネクティビティーが増加している状況をいち早く悪用しました。McAfee Labsでは、平均して毎分375件の新たな脅威が発生し、パンデミックを悪用したCOVID-19をテーマにしたフィッシングキャンペーン、危険なアプリやマルウェアなどを介した攻撃が、短期間で急増したことを確認しています。ユーザーが継続的にオンラインに接続、活用するにあたり、これまで以上にオンラインの安全に気を配り、あらゆる状況下においてセキュリティーを最優先事項にすることが必要です。予防策を講じることにより、モバイル主導の新しい世界になっても安全な生活を送ることが可能です。
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※本ページの内容は2021年7月1日(US時間)更新の以下のMcAfee Blogの内容です。
原文:The Future of Mobile: Trends from Mobile World Congress 2021
著者:McAfee