アドビは6月17日、「Adobe Illustratorと Adobe InDesignがAppleシリコンにネイティブ対応。これまでにない高速化と効率化を実現」と題したブログを公開。AppleのM1チップへのネイティブ対応の発表とパフォーマンス向上を解説した。
これまでもAdobe IllustratorとAdobe InDesignはM1 Mac上で動作していたが、新たにネイティブ対応することでスピードとパフォーマンスが一段と向上。全体的なパフォーマンスは、インテルプロセッサー対応ビルドと比較して平均65%高速化し、Adobe InDesignの場合も同様に、全体的なパフォーマンスが平均59%高速化したという。
Illustratorでは、起動およびファイルの読み込み処理の大幅な高速化。第三者検証でも、M1チップ搭載のMacBook ProおよびMacBook Airでは、以前のビルドと比べて4倍の速さで起動。複雑なベクターを編集する際のスクロールパフォーマンスが390%向上、31個の複雑なアートボードを含む新規ファイルを開く処理が119%向上したという。
InDesignでは、グラフィックを多用したファイルを開く処理が185%向上、テキストが多い100ページのドキュメントのスクロールパフォーマンスは78%高速化したとしている。
なお、今回のリリースとともに、Illustratorには「回転ビュー」機能を実装。Illustratorデスクトップ版でスタイラスを使っているユーザーは、Illustrator iPad版に搭載済みの「カンバスを回転」機能と同様にカンバスを描画に最適な角度に回転することができるようになる。グラフィックの向きを修正したり、カンバス全体に特定の角度で複数のパスを作成したりする場合や、ダイラインに沿って直角に回転させてデザインすることが多いパッケージデザイナーにとって、特に便利な機能という。