第8世代Coreプロセッサーはそろそろ買い替えの頃合い!?
Core i7-8700KからCore i7-11700Kに変えるとPCの総合性能がどのくらい変わるかチェックしてみた
2021年06月18日 17時20分更新
定番ベンチマークソフトを使い
実機での性能差をチェック
PCの買い替えを検討している時に最も気になるのが、性能がどのくらい変わるかだ。今回比較したのは、Core i7-8700KとCore i7-11700Kを搭載したそれぞれのPCだ。マザーボードは異なるものの、それ以外のパーツは共通とし、なるべくCPU単体の性能差がわかるような構成でテストした。
| 第11世代Coreプロセッサー搭載PCの環境 | |
|---|---|
| CPU | Intel「Core i7-11700K」(8コア/16スレッド、最大5GHz) |
| CPUクーラー | NZXT「KRAKEN Z63 RL-KRZ63-01」(簡易水冷、280mmラジエーター) |
| マザーボード | ASUS「ROG STRIX Z590-F GAMING WIFI」(Intel Z590) |
| メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-16GTZR」(DDR4-3200、8GB×2) |
| ストレージ | Intel「SSD 670p SSDPEKNU010TZX1」(NVMe M.2 SSD、1TB) |
| ビデオカード | ASUS「ROG-STRIX-RTX3060-O12G-GAMING」(GeForce RTX 3060) |
| 電源ユニット | SUPER FLOWER「LEADEX III GOLD ARGB 850W」(80PLUS GOLD、850W) |
| OS | Windows 10 Home(64bit) |
| 旧世代Coreプロセッサー搭載PCの環境 | |
| CPU | Intel「Core i7-8700K」(6コア/12スレッド、最大4.7GHz) |
| マザーボード | ASUS「ROG STRIX Z370-F GAMING」(Intel Z370) |
| ※他は第11世代Coreプロセッサー搭載PCと同様 | |
ベンチマークソフトは、PCの総合性能をチェックできる「PCMark 10」、3Dグラフィック性能を試す「3DMark」、そして実際のゲームに近い負荷のテストが行なえる「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」(以下、FF XIVベンチ)と「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(以下、FF XVベンチ)の4つを試してみた。まずは「PCMark 10」から順に結果を見ていこう。
総合スコアの伸びは約13%と大きく、コア数の増加、IPCの向上がしっかりとスコアに反映されている形だ。項目別のスコアを見ていくと、とくに「Digital Content Creation」でのスコアアップが大きい。
これは写真やビデオ編集、CGレンダリングといった、いわゆるクリエイティブ系のテスト。CPU性能が重要となる分野だけに、違いが大きく出たようだ。
続いて「3DMark」の結果だ。解像度や内容の違いで複数テストがあるが、今回は「Time Spy」のスコアで比較してみた。
Core i7-8700Kの「Time Spy」の結果。GeForce RTX 3060を搭載しているだけあり、スコアは8642と高め。注目したいのが、CPU scoreの部分。このスコアは7594となっていた
Time Spyのテストとしてのスコアは6%ほどの上昇にとどまっているが、注目したいのがCPU score部分。Core i7-8700Kでは7594しかなかったものが、Core i7-11700Kでは11906にまで大きく跳ね上がっているのだ。
グラフィック性能は搭載しているビデオカードによる部分が大きいため、その差はあまり目立たないが、CPU性能そのものは、約1.6倍と大きく向上している結果となった。グラフィックの負荷がもう少し軽いテストとなれば、このCPU性能の差がより大きくなっていくだろう。
実ゲームに近いグラフィック性能を見るために、「FF XIVベンチ」と「FF XVベンチ」の2つの結果を見ていこう。前者はDirectX 11でのテストとなるもので、比較的軽めのゲームベンチとなる。後者はDirectX 12でのテストとなり、重量級のゲームベンチだ。
解像度はどちらも1920×1080ドットで固定。画質はプリセットの最大となる「最高品質」(FF XIVベンチ)と、「高品質」(FF XVベンチ)を選んでいる。
先の3DMarkの結果でも触れているが、グラフィック負荷が低めのFF XIVベンチではCore i7-11700Kが圧勝しているのに対し、グラフィック負荷の高いFF XVベンチでは、ほぼ同じスコアとなっているのが興味深い。
これは、GeForce RTX 3060がボトルネックとなっており、CPUの性能が発揮できない状況になっているためだと考えられる。ゲーミング用途でCore i7-11700Kを選ぶなら、より高速なビデオカードと組み合わせるとよさそうだ。



















