東芝は6月9日、量子暗号通信で世界最長とする600km以上の通信距離を実証に成功したことを発表した。
量子暗号通信の通信距離を拡大するデュアルバンド安定化技術を開発し、600km以上の通信距離の実証に成功した。現在の製品の通信距離は100-200kmで、都市内のネットワークへの適用に限られているが、開発した技術を用いることにより、都市間・国家間を安全な暗号通信で接続することが可能となる。また、本技術は量子情報通信の長距離化への応用が可能で、量子コンピュータが長距離量子情報通信リンクで接続された量子インターネットの構築に必要な基礎技術。
今後、東芝グループは本成果の5年以内の実用化を目指しているとのこと。また、本成果の詳細は、6月7日に発行された国際学術誌「Nature Photonics」に掲載されている。