Oral-Bから実売2000円超えの高級歯ブラシが登場
「Oral-Bから手磨き式の歯ブラシが発売される、しかも実売価格は2000円超えらしい」とはじめて聞いたとき、「歯ブラシが2000円超え!? 高すぎるよ!」と思わず、強い興味を持ったのには、普段からヘッド交換式のシェーバー(カミソリ)を使っていることも関係しているかもしれない。
カミソリは200円で3本入りといった安価な製品がある一方で、ヘッドのみが交換でき、ハンドルを長く使うタイプの製品が1000円から2000円程度で手に入るからだ。
200円で3本入りのカミソリも十分に役割を果たせるが、ヘッド交換式の剃刀は、ヘッド付近にサスペンションが組み込んであって、より快適に、肌を傷つけにくいシェービングが可能になる。おそらく、それと同様の性質を持つ製品であろうと想像がついたのだ。
紹介が後になったが、Oral-Bの歯ブラシ「オーラル B ClicFIT(クリックフィット)」がそれだ。同社が「最高のブラッシングを実現する」とうたう意欲作で、実売価格は販売チャネルによっても異なるが、およそ2288円(税込/編集部調べ)前後。
ブラシが傷んでも、ブラシヘッドを交換して、ハンドルは長く使い続けられるという性質の製品で、替えブラシは2個入りで1500円前後だ。
歯ブラシは数ある日用品の中でも安価だと思う。薬局を覗いてみれば、ボリュームゾーンは150円から180円ほど、200円台後半、300円台以降になるとやや高級、特売品なら120円や130円で手に入る。
そうした「普通の歯ブラシ」と比較すればランニングコストも高価なのは明らかだが、その分、同社のこだわりが詰まった面白い製品だ。
まず、ハンドルが金属製であり、ものすごく高い質感を持っている。表面の処理も滑らかで、手触りがよく、大袈裟に言えば、アルミ製のノートPCとかスマートフォンに近い質感だ。おそらくアルミ合金製で、普段使うのに重すぎるということはない。「とても軽いが、普通の歯ブラシと比べると、心地よい重さがある」といった表現が適切だろう。
交換式のブラシヘッド部分には「CLIC FITシステム」を採用。これは、ブラシヘッドをハンドルに差し込むと、ハンドル側に設けられたスプリング内蔵の金属ボールが、ブラシ側の凹部にピッタリとハマって固定される仕組みだ。
差し込むのにも、抜き取るのにも、それほど強い力はいらないが、ハンドルとブラシヘッドは隙間なくぴったりと設計されていて、一度ハマるとぐらつきなくしっかりと固定される。
また、ブラシヘッドも特殊だ。やや大きめのブラシ部は、歯のカーブに沿うように、なだらかなカーブを描いている。中央部には、毛先がX字状の特殊毛「X フィラメント」を採用し、細かな汚れを絡めとりやすくなっている。さらに、中央部の外周に、斜めに角度をつけた「クロスアクションブラシ」を配し、複雑な歯の凹凸に、毛先が入り込みやすくなっている。