キヤノンは5月10日、生産ラインなどにおける材料や部品などの搬送物の移動量や速度を高精度に測定する計測機器の新製品として、独自のプロファイルマッチング方式を採用することにより、最大100Gの高加速度と、±15mmの広い測定深度に対応する非接触測長計「PD-704」を発売した。
同社によると、金型を介して素材を成形するプレス装置を導入している生産現場で、金属材のコイルなどの部品が装置内のベルト上で搬送される際に生じる移動量や速度のわずかな誤差により、プレス時の部品不良や金型破損が生じてしまう課題があった。
本製品では、測定対象物の画像を連続で取得し、その取得した画像を相関させ、その変位量から移動量や速度を算出するプロファイルマッチング方式を採用している。この方式により、LED光源により測定対象物の変位量を算出する非接触式の計測機器でありながら、最大100Gの高加速度にも追従でき、搬送物の移動量や速度の高精度な測定を実現したとのこと。さらに、±15mmの縦揺れにも対応する光学系の採用により、移動中に上下の揺れが生じても安定して測定が可能。
また、非接触計測時の光源に、レーザーではなくLEDを用いることで、レーザー放射に伴う安全配慮を行う必要がなく、設置負荷を軽減している。
価格はオープン。