アマゾンが10.1インチのHDディスプレイを搭載するスマートスピーカー「Amazon Echo Show 10」の新モデルを発売した。今度はユーザーが呼びかけた方向に素速く画面の向きを変える「モーション機能」を初めて搭載する。自宅に置いた新しいEcho Show 10を約1週間使ってみたレポートをお届けしよう。
動く大画面を搭載するAmazon Echo Show 10
アマゾンではAIアシスタントのAlexaによる音声操作に対応して、音声とディスプレイに表示する視覚情報により応答する“スマートディスプレイ”のEcho Showシリーズを3つのサイズに分けて展開している。最も大きな10.1インチのディスプレイを搭載するEcho Show 10はシリーズの中では最も歴史が長く、今度の新製品は2017年にアメリカで先行発売されたモデルから数えて第3世代目になる。
新しいデバイスは円筒形のスピーカーに10インチのタブレットを合体させたようなユニークなデザインとした。回転部分にはブラシレスモーターという、電気自動車の部品としてもよく使われるモーターを搭載している。機械的な接点を持たないため耐久性や静音性に優れ、また小型化・軽量化にも有利な点を特徴とするモーターだ。ユーザーがウェイクワードを呼びかけると、音も立てず静かにディスプレイがユーザーの方に向く。ディスプレイは水平方向へ最大350度まで回転する。
ウェイクワードを話しかけた後は、ディスプレイの正面側に内蔵する13メガピクセルの高精細カメラでユーザーの動作を捉えながら、画面がユーザーに対して正面に向くように追いかける。初期設定の際にディスプレイの回転角度を最大350度の範囲内で設定する。デバイスを使わない時に画面を向けていたい方向もこの時に「待機ポジション」として調整するといいだろう。
Echo Show 10は2020年9月末にアマゾンがほかのAmazon Echoシリーズの新しいスマートスピーカーと同時に発表したデバイスだ。アマゾンが独自に開発した第1世代の「Amazon AZ1 Neural Edge Processor」と「Amazon NNA Processor」により機械学習のパフォーマンスが向上している。アマゾンは音声操作の応答が速くなったり、Alexaによる自然な音声会話が楽しめるようになると説明しているが、先に米国からアップデートが開始され、日本などその他の国へ順次展開を予定している。日本語対応までもう少し待つ必要がありそうだ。