プロの目線から見て安全な車とは?
とはいえ、車を日常的に運転するとなると、生活道路を避けるわけにもいかない。車で移動するとき、幹線道路を通っている時以外は、すベて生活道路を通っているわけだから、幹線道路沿いに自宅があり、目的地も同一の幹線道路上にあるといった特殊なケースを除けば、かなりの時間、生活道路を運転する必要が出てくる。
ドライバーそれぞれが気をつけることで、お互いに危険性を減らすことは大前提だし、そういったドライバーの安全に対する意識の積み重ねが、近年の交通事故の減少にもつながっているのだろう。
だが、それには限界があるのも事実。どれほど気をつけていても、やはりSUBARUのアンケート結果のように「急な飛び出し」に遭遇することもある。筆者の個人的な感覚として、「直進、左折、右折」の優先順位を把握していないと思われる車も多く、「止まれ」のサインを減速なしで突っ切る車も多い。誰もが注意深く運転しているとも限らないから、車を運転する以上、100%事故を防ぐ方法はないと言ってもいい。
島下 泰久氏
モータージャーナリスト。2021-2022 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員 国際派モータージャーナリストとして自動車専門誌、ウェブメディアのほか、経済誌、ファッション誌など幅広いメディアへ寄稿する。YouTubeチャンネル「RIDE NOW」を主宰するなど活動範囲を広げている。
SUBARUの「安全な車の選び方」では、事故の危険性をすこしでも減らすために、「安全な車」を選ぶことも重要だと説いている。解説者は2021-2022 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務めるモータージャーナリストの島下 泰久氏で、安全な車選びに求められるポイントを、プロならではの目線で解説している。
島下氏によれば、「安全な車」には、「車の周囲が全方位よく見えて、車両感覚がつかみやすい」や「ハンドル・ペダルなどの操作がしやすい姿勢を取れる 」など、いくつかの条件があるのだという。
また島下氏は、「試乗こそが安全な車選びの第一歩」だとも説明している。自動(衝突被害軽減)ブレーキなどの「予防安全性能」や、万一ぶつかってしまったときの「衝突安全性能」が装備されていることは重要だが、それ以上に「周囲の状況をつかみやすく、自分の手足のように思った通りに動かせる車であること」が大切だともコメントしている。
「試乗をすると目新しさに心を奪われてしまったり、瞬間的な加速の鋭さといった印象が強く残ってしまいがちです。(中略)一つひとつの操作を丁寧に行ない、車の声に耳を傾けてみてください」(島下氏)
前述の、安全な車を選ぶためのチェックリストや、詳細な解説も掲載されている。これから車を購入しようと思ってる人や、近いうちに車を乗り換える予定がある人は、ぜひ一度のぞいて、車選びの参考にしてみてはいかがだろう?