2021年のスマートフォン業界はプラス成長に期待
急成長しているシャオミだが、そこも米国は見ている
最後にあらためて2020年全体のスマートフォン市場を見てみる。GartnerとIDCでは、第4四半期および2020年通年の統計が異なるのだが、Gartnerは2020年第4四半期は5.4%のマイナス、2020年通年では12.5%のマイナス成長としているのに対し、IDCは2020年通年こそマイナス5.9%だが、第4四半期は4.3%増。「スマートフォン市場、サプライチェーンともに回復していることは素晴らしく、年終わりの成長はこれまでの成果を実証するものとなった」とIDCのアナリストはコメントしている。
カギを握るのは5G、コロナによる繰延需要、エントリー~ミッドレンジ価格帯の充実など。財布のひもが緩くなったわけではないが、スマートフォンに対する需要は底堅いようだ。
ベンダーでは上位5位でもっとも成長率が高いのは、通年でシェア4位のシャオミ。だがシャオミにも米国が目を光らせている。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
この連載の記事
-
第342回
スマホ
AR/VRの長すぎる黎明期 「Apple Vision Pro」登場から6ヵ月、2024年Q1は市場はマイナス成長 -
第341回
スマホ
世界で広がる学校でスマホを禁止する動き スマホを使わない時間を子供が持つことに意味がある? -
第340回
スマホ
対米関係悪化後も米国のトップ大学や研究機関に支援を続けるファーウェイの巧みな戦略 -
第339回
スマホ
ビールのハイネケンが“退屈”な折りたたみケータイを提供 Z世代のレトロブームでケータイが人気になる!? -
第338回
スマホ
ファーウェイはクラウドとスマホが好調で大幅利益増と中国国内で復活の状況 -
第337回
スマホ
米司法省、アップルを独禁法違反の疑いで提訴 その中身を整理する -
第336回
スマホ
Nokiaブランドのスマホは今後も出される! バービーとのコラボケータイ、モジュール型などに拡大するHMD -
第335回
スマホ
ファーウェイスマホが中国で好調、次期HarmonyOSではAndroid互換がなくなる!? -
第334回
スマホ
Nokiaのスマホはどうなる!? HMD Globalが自社ブランドのスマホを展開か -
第333回
スマホ
アップルがApp Storeで外部決済サービスを利用可能に ただし手数料は27% -
第332回
スマホ
米国で特許侵害クロ判定で一時は米国で販売停止のApple Watch、修正は認められるか? - この連載の一覧へ