モーダル小嶋のTOKYO男子めし 第39回
「はみ出るパストラミビーフてりたま」を食べる:
マクドナルドのてりたまにパストラミビーフを入れたらSSR級のサポート力を発揮しました
2021年03月06日 16時00分更新
「はみ出るパストラミビーフてりたま」
マクドナルド
450円
https://www.mcdonalds.co.jp/company/news/2021/0224a/
桜の花びら散るたびに パストラミビーフがまた一つ
冒頭の画像、ちょっとインパクトがあるかもしれません。かなり崩れかかっているというか、具がはみ出しているというか。でも、「はみ出るパストラミビーフてりたま」ということで、許していただければと。そこも愛嬌です。男は度胸、バーガーは愛嬌。
さて、マクドナルドでは春の風物詩、「てりたま」シリーズを3月3日から期間限定で発売しています。今年は、ふたつ折りのパストラミビーフが桜の花びらを連想させる新商品、はみ出るパストラミビーフてりたま(以下、パストラミビーフてりたま)が新登場です。
ビーフの旨味とペッパーが効いたパストラミビーフを、熟成マスタードの香りと、粗びきブラックペッパーのスパイシーな味わいのソースが引き立てる仕立てだそう。価格は450円。
要するに、てりたまにパストラミビーフが入っていると。価格は450円ですが、てりたまが360円なので、パストラミビーフで90円です。はたしてその価値があるのかどうか、というところになりましょう。
サポートの相性のよさで、てりたまのスキルが発動されていく
写真を見ればわかるのですが、挟んでいるものが多いので、食べるのがちょっと困難です。てりやきソースと玉子の時点でヌメッとしているのに、そこにパストラミビーフを2つ折りで挟むわけですから、ソースがはみ出てきますし、崩れやすい。手を汚すリスクはあります。
ちなみに、この2つ折りのパストラミビーフが、桜の花びらに見立てられているそうです。いささか強引な気はします。「あっかんべー」という感じもするな。
ただ、パストラミビーフを入れたのは、かなり正解ではないでしょうか。なぜか。てりたま、そもそも甘辛いバーガーなんです。てりやきソースは甘口ですし、玉子も入っていることもあって、もともとピリッとした刺激はない。
そこに、パストラミビーフの塩気が加わることで、明確なコントラストが生まれています。食感としても、いつものパティ、玉子のやわらかい食感ときて、ほどよく噛みごたえがあるパストラミビーフと、バランスがよろしいかと。
なんというか、味としても、食感としても、パストラミビーフがきちんとアクセントになっているのですよね。いいチョイスといえましょう。
パストラミビーフてりたま、ただ薄い肉が1枚増えただけではないかと思いきや、それがちゃんと効いているのがよい。よくよく考えれば、パストラミビーフはサンドイッチの具材になることも多いですから、ハンバーガーとの相性が悪かろうはずがない。
パストラミビーフの塩気があることで、てりやきソースの味には深みが出ますし、やわらかくも歯ごたえがあるビーフの食感は玉子と重なることで食べごたえを増幅します。てりたまが持っている素質、スキルがはっきりと出てくる感じに仕上がっている。
主役ではないけれど、あらかじめ入っている具と相性がいい、いわばサポート役。「てりやきソース○」が「てりやきソース◎」になるみたいな。ウマ娘でいうとスペシャルウィークSSR的な感じです。ますますわかりにくくなったかもしれませんが。
てりたまに90円プラスしてパストラミビーフを入れただけ、こう安易に考えてしまうと、別にそこまで……と思うかもしれません。ただ、他の構成要素と相性がよいというか、もともと持っていた魅力を増幅させ、全体の底上げをするような具材となっています。組み合わせの妙。ポジティブな意味で、450円も納得の価格かと。
パストラミビーフが入ったことで、ハンバーガーでありながら「ちょっと豪華なサンドイッチ」感も出ています。そこもまた味わい深い。めちゃくちゃいいよ! ぜったい食べて! という風情ではないかもしれませんが、気が利いているというか。パストラミビーフてりたま、春の隠れたおすすめです。
モーダル小嶋
1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。好きな日向坂46の楽曲は「ドレミソラシド」。
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