フォッシル・グループが取り扱うデンマークのSKAGEN(スカーゲン)から、アナログ時計の優美なデザインとスマホ連携による多彩な機能が融合する“ハイブリッドスマートウォッチ”「JORN HYBRID HR」が発売された。アクティビティトラッキングやヘルスケアにも多彩な用途を持つ、ウォッチブランドによる渾身のスマートウォッチをレビューする。
精細な情報表示、低消費電力。電子ペーパーの特性を活かし切った
本機をデザインの面からだけでなく、機能においても際立たせているのが文字盤に採用する常時オン表示の電子ペーパーだ。
電子ペーパーは電子インクフィルムによる、紙の質感に近い繊細な描画を可能にするディスプレーデバイスとして知られている。バックライトを必要としない反射式と呼ばれるディスプレーに分類される電子ペーパーは、液晶や有機ELに代表されるほかのディスプレーに比べて薄型・軽量であり、明るい太陽光下でも優れた視認性を発揮する。電子ペーパー自体はバックライトを持たないことから、長時間見続けていても目が疲れにくい。そのメリットが感じられることから、筆者は日ごろから電子書籍リーダーや、文字を書き込むこともできる電子ペーパー搭載のノートを普段の生活に活用している。
そして何より常時オン表示でも電力を消費しないため、一度の満充電からの駆動時間がとても長い。充電しながら使うスマートウォッチのようなデバイスに適している。JORN HYBRID HRも、1回の満充電から最長約2週間の連続使用ができるスタミナ性能を特長として備える。
フォッシル・グループの中で文字盤にアナログ針と電子ペーパーを採用するHYBRID HR仕様のスマートウォッチは、FOSSILブランドのモデル(製品レビュー)以来の第2弾になる。
2021年初にフォッシル・グループが、スカーゲン初のHYBRID HRモデルをオンラインプレスブリーフィングで発表した際には、同社担当者が今後もソフトウェアアップデートにより新しい機能を次々に追加して、HYBRID HRをプラットフォームとして盛り上げたいと話していた。昨年秋に実施されたソフトウェアアップデート以降、フォッシルのHYBRID HRモデルで「自動ワークアウト検出」や「文字盤のカスタマイゼーション」(製品レビュー)などの新機能が利用できるようになった。スカーゲンのJORN HYBRID HRは購入後すぐに同機能が利用できる。