コロナ禍で人々は「動画を見る生活」に
コロナ禍でインターネットの利用にはどのような影響が出たのだろうか。エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォームの「通信デバイスのデータ使用に関する意識調査」(2021年1月)を見てみよう。
年齢を問わず、NetflixやHuluなどの動画視聴サービスや、YouTubeやTikTokなどの動画配信サービスの利用頻度が増えているようだ。なかでも、10代男性では33.3%が「とても増えた」と回答しており、全年代・性別のなかで最も「とても増えた」と回答した割合が多かった。
10代女性の半数は動画配信経験あり
動画配信サービスでの配信経験に関しての調査結果を見ると、さらに興味深い。10代は44.1%と各年代のなかで1番高く、10代女性は50.0%と、なんと半数が配信を経験している。年代が上がるごとに配信利用経験率は低下するが、それでも約3割に配信経験がある。
特にTikTokは様々な流行を生み出し、配信利用の裾野を広げた印象が強い。これまでのように受け身で視聴するだけでなく、積極的に参加・配信するユーザーが増えてきているのだ。
なお、動画視聴・配信サービスの利用場所は、全年代・性別を通し9割以上が「自宅」と回答。自宅以外では「電車、バス、飛行機」が最も多く、次に「学校、勤務先、オフィススペース」となった。「コンビニエンスストア」は、男女ともに50代は0%だったが、10代~40代ではすべての世代で利用されていた。
コロナ禍で動画視聴・配信サービスが広く普及し、配信利用についても後押しをした面があるようだ。配信が一般化することで、コミュニケーションも大きく変化していく可能性がある。今後もさらに注目していきたい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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