世界500台限定の超ハイエンド機
final×DITA共同開発の「SHICHIKU.KANGEN」発表、ライバルであり盟友がコラボした約30万円イヤホン
2020年12月13日 18時30分更新
和のネーミングもDITAとfinalのコラボ
発表会はアジア営業担当の挨拶、国内営業担当のプレゼン、そしてfinal 細尾社長のコメント、DITA社長Danny氏のコメントの順で披露された。みな熱意が高く、製品にかける想いの強さが見ているものに伝わってきたのが印象的だった。細尾氏は「足して二で割ったものにはしたくなかった」と語り、Danny氏は「異なる二つの個性を昇華したものにしたい」と語っていた。
SHICHIKU.KANGENは、さまざまな楽器による演奏という意味。SHICHIKU(糸竹)がDITA提案で、KANGEN(管弦)がfinal提案の名前ということだ。これは目の前で楽器が演奏されているような音質、手に触って楽器のような質感をもたせたいという意味があるという。
特徴的な筐体は伝統技法の沈金で麻の葉文様を彫り込んだものだ。本来は掘りにくいステンレスにfinalの技術を導入してそれを可能にしたとのことで、いわば伝統と最新のテクノロジーの融合とも言えるだろう。加工精度が高いとはっきり明瞭に文様が浮かびあがるということなので、回転させてさまざまな角度から見て欲しいとのこと。職人が手仕事でひとつひとつ作り上げるため一個に何日もかかるそうだ。
ちなみに麻の葉とは日本の伝統文様であり、最近話題の某アニメ映画とは関係なく決めたそうだ。こうした伝統と職人技を生かしたいというところも、職人仕事を楽しむ文化を再興したいと語る細尾社長らしい個性だと言える。