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建設業は働き方改革とICT活用で人材確保が急務

修繕が必要な道路橋の6割は未着手か、背景に建設業の人手不足

2020年11月25日 11時00分更新

文● 貝塚/ASCII

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修繕が必要な道路橋の64%は、2019年末時点で修繕未着手

 日本の道路は、1955年から1973年の高度経済成長期に集中的に整備された。

 老朽化が進み、整備もされていない道路もかなり多い。たとえば、道路橋は全国におよそ73万あるとされているが、2033年3月には、このうち63%が、建設後50年を超えてしまうのだという。

 老朽化が進むと、事故につながるおそれもある。老朽化が原因で起きた道路インフラの事故として、2012年に発生した中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故が挙げられる。

 政府は、この事故を受けて、2014年から5年に一度、道路橋や道路トンネルの点検を管理者に義務付けている。2020年9月に政府が発表した調査結果によれば、2014年度から2018年度の5年間で、修繕が必要と判定された道路橋はおよそ6万9000ヵ所で、道路トンネルはおよそ4400ヵ所。

 ところが、修繕が必要な交通インフラのうち、道路橋の64%、トンネルの44%が、2019年度末時点で未着手だったという。管理者別で見れば、国が管理する道路の点検は、おおむね着手されているが、地方自治体では道路橋が52%、道路トンネルが58%と、遅れが目立つ状況。

 そもそも、道路橋と道路トンネルに関しては、地方自治体が管理する割合がかなり多く、道路橋は9割以上、道路トンネルは7割以上が、地方自治体の管理下に置かれている。地域によって、道路橋やトンネルといった道路インフラの数はまったく異なるため、道路インフラを多数抱えている自治体では、リソースが確保できず、修繕への着手が遅れやすくなるという事情もある。

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