ソフトバンクの子会社であるSBペイメントサービスは11月11日、同社のオンライン決済サービスを導入した事業者向けに「AI不正検知」の提供を開始した。
AI不正検知は、決済情報と機械学習で不正利用を検知するサービス。年間数億件を超える決済データによって、あらゆる不正パターンを機械学習しモデルを作成することで、人間では見分けがつかない不正パターンとの類似性をスコアとしてリアルタイムに算出することが可能。同社のオンライン決済サービスを導入した事業者は、フリープラン(無料)/スタンダードプラン/アドバンストプランの3つの中からニーズに合わせてプランを選択できる。
本サービスは、過去の不正パターンを機械学習し、ユーザーがクレジットカード決済を行なうタイミングで、当該決済の不正利用のリスクをスコアとして算出する。事業者は、リアルタイムにスコアを把握することにより、不正な取引の早期発見が可能になる。
従来の不正検知ツールの導入には事業者からの追加情報が必要なケースが多く、画面の開発や規約改定といった導入負荷が発生していたが、AI不正検知は、決済で利用している情報を利用するため、事業者の導入負荷を軽減できるという。
不正利用が疑われる取引を抑止できる事業者独自ルールの設定や、疑わしい取引だけに本人認証サービス(3Dセキュア)の認証を追加する機能を提供。この機能を利用することにより、事業者は動的な対策を行ない「属性・行動分析」に該当する改正割賦販売法の対応が可能としている。
近年、クレジットカード決済における不正利用被害は拡大を続けていることから、同社は事業者が安価で手軽にECでの不正利用対策を実現できることを目的として本サービスの提供を開始した。これまで国内の決済代行会社は、外部企業と連携して不正検知サービスを事業者に提供していたが、同社は保有する決済データや決済に関する知見を活かし独自で不正検知サービスを開発。不正検知サービスの自社提供は、国内の決済代行会社として初としている。