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5分で解説! あなたとスマホは狙われている 第51回

偽通販サイトは転売より怖い

コロナ対策製品が簡単に入手できる!? 都合良すぎるメッセージに騙されないで!

2020年11月12日 07時00分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII

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転売より怖いフィッシングサイトに要注意

・コロナ対策製品の転売禁止が解除。ただし大手フリマアプリなどは出品禁止を継続。
・転売よりも、供給不足を見越したフィッシング詐欺に注意。
・転売されるような製品が都合よく入手できることはない。騙されないように!

アフターコロナの冬が到来……買い占め、転売も繰り返される?

 寒く、乾燥した季節を迎えるにあたって懸念されているのが再度の感染拡大、そして春から夏にかけて起こった、新型コロナ対策製品の買い占めと転売です。

 政府はおよそ半年前の3月にマスクやアルコール消毒製品を取得価格よりも高値で転売することを禁止する国民生活安定緊急措置法の政令改正を閣議決定・施行しましたが、8月末に「製品の供給量が一定程度改善し、市中での購入が可能な状況となっている」として転売規制を解除しています。

 一時期はマスクや消毒液はもちろん、ティッシュやトイレットペーパーまで店頭から姿を消し、早朝からスーパーマーケットやドラッグストアに行列ができていました。しかし最近では(製品を選り好みしなければ)いずれも労せず手に入ります。

 とはいえ、日本は毎年この季節にインフルエンザが流行します。そして新型コロナウイルスとインフルエンザは症状の判別がつきにくいので、「どちらの病気なのかわからない患者」が発生します。となるとマスクやアルコール消毒製品を求める消費者が再び急増するかもしれません。同時にテレワーク向けの家具や周辺機器、さらには加湿器など在宅勤務に逆戻りする社会人特有の需要も増えることが予想されます。

 もっとも、大手のオークションサービスやフリマサービスでは、転売禁止令の解除後もマスクなどの出品禁止を継続していますから、以前のように大っぴらに高額取引されることはないでしょう。

 その代わり、悪意ある人たちがインターネットに張り巡らす罠に注意が必要です。

高額転売よりも怖い「偽通販サイト」

 寒い冬のある日、あなたがスマホを眺めていると、通販サイトを名乗るメッセージが届くかもしれません。「国産マスク緊急入荷。在庫も豊富です。こちらのURLから」「W感染防止の決め手は加湿器! 売り切れ御免」などなど。

 あるいはインターネットを見ていると突然、画面に広告バナーが出現するかもしれません。そこには「おめでとうございます! あなたは最新テレワーク家具プレゼント企画に当選しました。送付先はこちらから登録できます」などと表示されています。

 供給不足の製品をすぐに購入・入手できそうな文言が並んでいますが、喜んではいけません。これらはすべて偽のWebサイトから個人情報などを盗み取る「フィッシング詐欺」の入り口です。

 たとえタップして飛んだ先が有名通販サイトそっくりの見た目でも油断してはいけません。会員登録と称して促されるままに個人情報を入力してしまうと、製品が入手できないだけでなく、個人情報を盗られてしまう結果になります。特にクレジットカード情報など金銭に関わる情報が含まれていると、不正に引き出されて大きな被害につながります。

 頼みもしないのに突然届くメッセージは基本無視しましょう。そして何より、自分に都合が良すぎる話は疑ってかかることが大切です。「買い置きを増やす良い機会かも」とタップしてしまうかもしれませんが、過去に高額転売が発生している、もしくは売り切れることが明白な製品がそう簡単に手に入ることは(残念ながら)ありません。買い占めにならない程度に普段から備蓄することが、詐欺から身を守る唯一の対策なのです。

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