5Gスマホ1位が見えるiPhone 12、カメラはいいがディスプレーに不満【山根康宏】
2020年10月14日 14時45分更新
5Gスマホのシェアトップもありえる
iPhone 12
「iPhone 12」シリーズ4モデルはすべてが5Gに対応したのが大きな驚きだった。特にアメリカでは699ドルから、日本では7万4800円(税別)からという。「iPhone 12 mini」も5Gに対応した。5Gスマートフォンとして価格が安めであり、各国キャリアの5G契約者を一気に増加させるだろう。アップルは2020年秋冬モデルが全機種5Gに対応したことにより、5Gスマートフォン市場の中で急激に存在感を高めそうだ。来年には5Gスマートフォンの販売台数でアップルがシェア1位になる可能性も出てきた。
各国の5Gサービスはキラーサービスに欠けているが、5G iPhoneが一気に増えればiPhone向けに5Gを生かしたサービスやアプリも増えるだろう。キャリアにとってもiPhone 12はユーザーに5Gの新しい体験を提供できる「5Gキラー端末」になるのだ。
スマートフォンの性能として誰もが気になるカメラは、ハードウェアの進化は順当なところ。しかし暗所により強くなり、新たにApple ProRawでの撮影に対応。さらに10 bit HDRビデオ録画に対応したことでカメラ体験はiPhone 11シリーズより大幅に高まっている。Proモデルが搭載するLiDARの応用にも期待が持てる。
不満点はディスプレーのノッチ。せっかく美しい写真や動画を撮影しても、ディスプレーの一部に大きな欠き取りが引き続きあるため、没入感が削がれてしまう。最近のiPhoneに慣れた人には当たり前だろうが、ノッチレスのAndroidスマートフォンを見慣れていると違和感を覚えてしまう。そろそろフロントカメラとセンサー類の小型化にも力を入れてほしい。
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