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さとうなおきの「週刊アジュール」 第146回

衛星通信の地上局サービス「Azure Orbital」がプレビューに

「Ignite 2020」で発表されたAzureアップデート《インフラ編》

2020年10月02日 08時00分更新

文● 佐藤直生 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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Azure Backup:Backup Center、Azure Database for PostgreSQL、リージョンをまたがる復元など

 Azure Backupは、バックアップ/復元サービスです。

 Azure Backupの管理機能を提供する新しいUIであるBackup Centerが、プレビューになりました。

Backup Center

 Azure Database for PostgreSQLは、PostgreSQLベースのリレーショナルデータベースサービスです。

 Azure Database for PostgreSQLのバックアップで、10年の保有期間のサポートがプレビューになりました。

Azure BackupによるAzure Database for PostgreSQLのバックアップ

 Azure Backupのリージョンをまたがる復元(CRR)のプレビューで、4月にサポートされていたVMに加えて、VM上のSQL Server、VM上のSAP HANAがサポートされました。

Azure Backupのリージョンをまたがる復元

 Linux VM上のOracle Database、MySQL向けのデータベース整合性バックアップが、プレビューになりました。

 VMのバックアップで、これまでサポートされていたVMのすべてのディスクのバックアップに加えて、VMの一部のディスクのみをバックアップする機能が、GAになりました。

 VMのバックアップで、バックアップできるVMのディスクの最大数の16から32への拡張が、GAになりました。

 VM上のSQL Serverのバックアップの構成が、簡素化されました。

 SAP HANAのバックアップで、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のサポートがGAになりました。

 ストレージサービス「Azure Storage」の一機能であるAzure Filesは、SMB/NFSプロトコルベースのファイル共有サービスを提供します。

 Azure Filesのバックアップの構成の簡素化が、GAになりました。

 Azure Backupがバックアップデータを格納するAzure Storageとして、これまでサポートされていたLRS(ローカル冗長ストレージ)、GRS(地理冗長ストレージ)に加えて、ZRS(ゾーン冗長ストレージ)のサポートがプレビューになりました。ZRSは、プライマリリージョンの3つの可用性ゾーン間でデータを同期的にレプリケートします。

Azure Backupがバックアップデータを格納するAzure Storageの構成

 Azure Backupの論理的な削除で、VM上のSQL Server、VM上のSAP HANAがサポートがGAになりました。

Azure Backupの論理的な削除

Azure Migrate:可用性ゾーン、UEFI

 Azure Migrateは、オンプレミス環境のAzureへの移行を支援する無料サービスです。オンプレミス環境の検出、評価、依存関係のマッピング、VMのサイジングなどが可能です。

 Azure Migrateによるサーバー移行で、Azureリージョン内の可用性ゾーンへの移行、UEFIマシンの第2世代VMへの移行がサポートされました。

Azure Orbital:プレビュー

 Azure Orbitalが発表され、プレビューになりました。

 Azure Orbitalは、衛星の通信と制御を提供するサービスとしての地上局(GSaaS)です。独自の衛星地上局を構築することなく、通信、ダウンリンク、衛星/宇宙船からのデータ処理を従量課金で行うことができます。地球の観察、グローバル通信などのシナリオで、Azure Orbitalを利用できます。

Azure Orbital

Azure Load Balancer:Azureリージョン間の負荷分散

 Azure Load Balancerは、レイヤー4のロードバランサーサービスです。

 Azure Load Balancerで、Azureリージョン間の負荷分散のサポートがプレビューになりました。

Azure Virtual WAN:Cisco SD-WAN

 Azure Virtual WANは、最適化、自動化されたブランチオフィス(支社)のネットワーク接続を提供するサービスです。

 Azure Virtual WANハブでのNVA(ネットワーク仮想アプライアンス)で、これまでサポートされていたBarracuda CloudGen WANに加えて、Cisco SD-WANのサポートがプレビューになりました。

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