グローバルでは9年連続でプラス成長
SUSEのビジネスは、グローバルでは9年連続でプラス成長を達成しているほか、2020年度第2四半期は、年間受注額が前年比30%増を達成。クラウドビジネスは70%増になっているという。
2022年には、オープンソースおよび関連するサービス市場は、330億ドルに達すると予測されている。2017年の114億ドルから年平均成長率は23.7%と高いものになっており、これからも成長が見込まれる領域だ。「このトレンドに乗って成長を継続したい」とする。
日本でも、2020年上期に2桁成長を達成し、クラウドの売上高は41%増に達したという。
関原社長は、「日本においても、グローバルと同様の成長を遂げていく」とし、「オープンソースコミュニティへの貢献」、「ダイレクトセールス」、「パートナーとのアライアンス強化」、「市場認知度の向上」、「組織強化、拡充」という5つの具体的な取り組みを示した。
「オープンソースコミュニティへの貢献」では、「これはSUSEの源泉となるものであり、これまで以上に取り組んでいく」としながら、多くのオープンソースプロジェクトをサポートすること、SDIやコンテナプラットフォーム、クラウド、AI、エッジコンピューティングなど、様々な領域からコミュニティへの貢献を図ると述べた。
「ダイレクトセールス」においては、「これまでは、パートナービジネスに依存しており、エンドユーザーへの関与は少なかったという反省がある。エンドユーザーとの直接コミュニケーションによって、声を直接聞き、日本のユーザーの課題を、グローバルと、いち早く共有し、いままで以上に、日本のユーザーを支援できる仕組みを確立したい。これはSUSEの日本法人が成長するための施策になる。製品販売だけでなく、プレミアムサポート、コンサルティング、トレーニングといったサービスメニューの提供によって、売上げを伸ばす」と語る。
だが、その一方で、「これは、パートナーを飛び越えて行うものではなく、パートナーとの関係をより強固にする姿勢は変わらない。SUSEだけでは、すべてのソリューションを提供できない。パートナーとの連携が必要だ」とも語る。
実際、3つめに掲げた「パートナーとのアライアンス強化」では、パートナー戦略を刷新したことを表明。これまでのOEMやハードウェアベンダー、クラウドサービスプロバイダーといった販売チャネルごとの契約ではなく、パートナーの特性やビジネススキームにあわせて、セールス、サービス、トレーニングなどの観点で包括的に協業する仕組みにするという。
「市場認知度の向上」では、「SUSEのいまの取り組みが伝えられていないという反省がある」とし、「オープンソースビジネスはマーケティングが重要である。海外の情報を翻訳して届けるだけでなく、日本独自のマーケティング活動を実施したい」とする。
そして、「組織強化、拡充」では、営業、マーケティング、ソリューションエンジニアなど、Go To Market(市場開拓)部門を重点的に強化する考えを示し、「2022年までに、現在の2倍の体制に増やす」とした。
ハイパフォーマンスコンピューティング、クラウドネイティブアプリケーションデリバリー、エンベデッドという3つの領域からマーケティング活動を強化する考えも示した。
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