IIJは20日、オンライン発表会を開催。個人向けモバイルサービス「IIJmio」の新プランとして、従量制の「IIJmioモバイルプラスサービス 従量制プラン」を発表。すでに提供を開始している。「IIJmioモバイルプラスサービス 従量制プラン」は、1GB単位で課金されるプランで、月額料金はSMS機能付きのデータ通信のみが税抜1GBまでで480円(以下、すべて税抜)。音声通話付きの場合は同1180円となっている。
IIJmioの新格安SIMは従量制だが、
通信量の上限設定で決まった予算の中で使える
この従量制プランはau回線を用いるもので、データSIM/音声SIMの両方が用意されている。1GB単位で料金が加算され、最大20GBまで利用可能。2GBまでの場合は220円加算され、データSIMが月700円、音声SIMが月1400円。以降は1GBあたり200円となっている。そのため、最大の20GBまで利用した場合はデータSIMが月4300円、音声SIMが月5000円となる。通信量を超過すると通信速度は最大200kbpsに制限される。また未使用分のデータ量は翌月へは繰り越されない。
また新プランでは、使いすぎ防止のため「ストッパー機能」を搭載し、1GB単位で上限が決められる。たとえば上限を3GBに設定しておけば、3GB以上を使うと最大200kbpsになる代わりに、データSIMなら月900円、音声SIMなら月1600円から料金が加算されなくなる。
MNOをはじめ一般的な従量制プランではこういった機能を用意しているところは少なく、うっかり使いすぎて割高な料金になりがちだが、IIJmioの従量制プランではそういった心配がないのがポイント。また上限値の変更は月の途中でも変更可能となっている。
IIJmioではおなじみの、複数枚のSIMで同じプランをシェアする機能も利用可能。最大3枚までのSIMが発行できる。追加SIM利用量は1枚あたり月400円で、追加するSIMに音声機能を付ける場合はプラス月700円。
そのほか「IIJmioひかり」とのセット契約の場合、毎月600円割引となる「mio割」も適用されるほか、8月20日から9月30日までは初期費用3000円が1円となるなど、各種割引キャンペーンなども用意されている。
新プランで用意されるのはau回線のSIMのみ
テレワーク化で自宅作業が中心になった人に
この「IIJmioモバイルプラスサービス 従量制プラン」、IIJmioのほかのプランと異なるポイントもある。まず前述したようにau回線を使ったタイプA専用プランとなっている。ドコモ回線を使ったタイプDは利用できないため、au回線が利用しているバンドにあった端末を用意したほうが、通信性能をフルに利用できる。
さらに、既存のIIJmioモバイルサービスからのプラン変更は不可。ミニマムスタートプランやライトスタートプランなど、定額プランに加入しているユーザーも従量制プランを利用したい場合は、新規契約の必要がある。また従量制プランから定額プランへの変更も不可能。
IIJは新たに従量制プランを用意した背景について、低容量サービスを求める声が多かったためと説明。IIJの調査では60%のユーザーは電話やメール、SNSなどスマートフォンをシンプルな利用しかしておらず、さらに新型コロナウイルスの影響で外出する機会が減っており、データ量を使い切れないという声も多かったためとのこと。
従量制プランはどうしても最大まで使ってしまい、結局割高というケースが多いが、「IIJmioモバイルプラスサービス 従量制プラン」はストッパー機能があるので、予算に合わせて自分が実際に使いたいぶんだけに設定可能(それ以上に高速でデータ通信を使いたくなったら、月途中でも制限を変更できる)。外出機会が少なくなった大人だけでなく、利用量を制限したうえで子供に渡す場合などにもピッタリなプランだ。