骨伝導にこだわる国内ブランドによる悲願の製品
筆者はまだ形状も異なる試作機だった1年ほど前から、この製品の進化を眺めてきた。開発過程で、いくつかのプロトタイプを見せてもらっているが、やはり製品版になると一味違うなぁという感慨も新たにした。開発の過程で本体の質感(塗装)やイコライジングなどが調整され、大いなる改善を経て製品化されたのが分かる。
塗装については、車にも使われる高耐久素材PC(ポリカーボネート)に高品質マット塗装を施し傷、汚れにつよいものを使用。この塗装は、制振効果の面でも有効で、骨伝導デバイスから伝わる余計な振動を軽減し、歪みとなるケース鳴りを抑制できるそうだ。
また、全ての素材・塗装、接着剤が決まったところで、EQのマッチングを実施しており、クラウドファンディングに出資した人の意見も反映し、低域の量感と高域の延びが聴感上で得られるように微妙な調整をしたという。
昨秋聞いた試作機では、骨伝導デバイスを最新世代(V7)に変更し、それに合わせてアンプを強化、イコライジング調整なども煮詰めるといった説明を受けたが、出音についても確かに向上したのが分かる。特に楽器や声の音色感、響き方の自然さについては、好印象を持った。ウェブ会議での自然な会話のやりとり、あるいは、何かをしながらの音楽鑑賞などで非常に役立つ完全ワイヤレスイヤホンが、PEACE TW-1だ。