完全防水で、ワイドレンジな再生が可能
PEACE TW-1の機能やパッケージ内容についても簡単に触れておこう。
本体の重量は片耳約9g。本体はIPX7相当の防水対応となっているので、汗やちょっとした雨などを気にせず、屋外での利用ができる。
操作方法としては、本体の下側にボタンがあり、外側ボタンと内側ボタンの2つに分かれている。例えば、左側イヤホンの外側ボタンで音量アップ、内側ボタンで音量ダウン、右側イヤホンの外側ボタンで再生/一時停止、内側/外側ボタンのダブルクリックで曲のスキップが可能だ。
さらに、電話の着信時には左右どちらかの外側ボタンを1秒長押し、ペアリングは左側の内側を1秒長押し、ボイスアシスタントは右側の内側を1秒長押し……など、いろいろなことができるが、そのぶん複雑にもなる。ここはマニュアルを見ながら慣れるしかないだろう。
クレードル(充電ケース)のサイズは幅70×奥行き30×高さ27mmで、重量が約43g。完全ワイヤレスイヤホン用の中では大きめだが、携帯には困らないサイズだ。バッテリーはイヤホン部だけで約5時間の連続再生、充電ケースと併用することで合計約12時間の利用が可能となっている。充電端子はUSB Type-Cだ。
周波数特性としては、骨伝導ユニット自体の性能としては、4Hz~40kHzと非常にワイドレンジになっている。高域の再現性という意味では、ハイレゾクラスの性能となる。ただし、利用時はBluetooth接続となるので、この性能をフルに使うことはできない。とはいえ、高性能なユニットを使用しているため、余裕を持った特性で利用できる面がある。
Bluetooth 5.0に対応。コーデックについては特に記載がないので、標準のSBCのみの対応だろう。なお、PCなどとの接続時にはヘッドセット、イヤホンそれぞれのプロファイルが選べる。
声がクリアに聴こえる、骨伝導イヤホン
音質についても、なかなかクリアでよい。例えば、シンプルな伴奏の女性ボーカル曲などであれば、声の抜けがよく、歌い方のニュアンスなども繊細にトレースしてくれる。音楽再生でも不満を感じずに使えるクオリティだ。
骨伝導イヤホンの傾向として、低域が少し出にくい面はある。音数が多いポップスや、低域がズンズン鳴っているロックなどは、普通のイヤホンより多少迫力感が足りないと思うかもしれない。
ただしこれは骨伝導デバイス自体の性能というよりは、装着方法の結果という面もある。例えば、振動する部分を手で押さえ、耳に強めに接触させると低域の量感が出てくる。しかし、ハンズフリーで使っていると接触が若干弱くなるため、量感が減ってしまうわけだ。
こういった方式そのものに由来する扱いには配慮する必要がある。しかし、全体にきれいで聞き取りやすい再現であり、感心するところがあったとも書いておきたい。
なお、骨伝導は文字通り、骨を振動させるためにユニットがジンジンと震えるので、音量を大きくするとちょっとモゾがゆい感じになってしまう面がある。先ほどの低域の再生も含めてだが、適切な位置、ベストに聴こえる装着位置を探ることが大事だろう。