まるで純正用品のような仕上がり
純正用品にはない便利さ
日産「リーフ」にタブレットAVシステムを取り付けた車両を借りて、このタブレットAVシステムを試した。取り付けられた状態は、まるで純正ナビのよう。後付け感はないし、何より市販のホルダーと違いしっかりと取り付けられている。運転中脱落する心配はなさそうだ。
リーフの電源を入れた後にデザリングを設定。iPhoneとはあっさりと接続した。しかしエンジン(もしくは電源)をオンにするたびにデザリングをしなければ、Googleマップなどでルート検索をすることはできない。そこは面倒だと思った。
まずはGoogleマップを立ち上げて普通のナビとして利用。使い勝手はGoogleマップそのものだ。だがスマホと違って画面の広さからくる情報量が格段に多く、見やすい。試しにデザリングを切ってみたところ、内蔵GPSを用いてナビゲーションは続行していた。驚いたのは音声だ。スマホは言うまでもなく、Android Autoなどで使った場合に比べて、各段に聞き取りやすいのだ。どうやらイコライジングしているようで、さすがパイオニアといったところ。
気になるナビの精度という点では、Googleマップの場合、ビルに囲まれた場所などGPS電波の弱い場所では自車の位置が隣の道へ動くことがあった。また分岐の指示タイミングが直前すぎて、何度か道を間違えたことも。これはスマホで使った時も同様であり、タブレットAVシステムに依るものではないし、ほかのナビアプリでは改善するかもしれない。
オーディオのUIが使いやすいので
車中で音楽を聴くのが楽しくなる
タブレットAVシステムということで、まずはラジオから試してみることにしよう。このUIが大変使いやすい。信号待ちの間にパッと操作できるのは助かる。これがスマホの場合だと、意外と煩雑な操作が要求される。
同じく使いやすいのが音楽再生だ。音楽はタブレット側(内蔵ストレージ、microSD)はもちろんのこと、メインユニット・FH-7600SCに取り付けられたUSB入力からの外部ストレージ、さらにスマホに入れた音源も再生可能。これだけ選曲の幅があると面倒になりがちだが、使い勝手よく選べるあたりが、さすがパイオニアといったところだ。
もちろんタブレット端末だから動画再生も可能。一般的に動画といえばYouTubeなどのストリーミング再生をイメージするが、さすがにパケ死が怖いところ。だがmicroSDカードに動画を入れておき、専用アプリを使えば簡単かつ通信料を気にせずに動画が楽しめる。ここでもカーナビに長けたパイオニアの「使い勝手」が活きている。動画再生もスムースで、満足度はかなり高い。ちなみに「Amazon Prime Video」なら、タブレット内に動画を保存して再生することも可能。色々と触れたが、動画再生こそタブレットAVシステムがもっとも活きる使い方と言えそうだ。