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最大240fps、ウルトラワイド出力対応のPC版「DEATH STRANDING」を今話題の第3世代Ryzen&Radeon環境で速攻レビュー

2020年07月14日 23時00分更新

文● 市川 編集●ジサトラハッチ

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Radeon RX 5500 XTでもフルHDなら
最高画質でも平均60fpsでプレイ可能!

 さて、では実際にどのぐらいのPCスペックで快適に遊べるのだろうか。公式が公開しているスペック要件は以下のとおり。

「DEATH STRANDING」の主な動作環境
動画環境 最低システム要件
(1280×720ドット、30fps)
推奨システム要件
(1920×1080ドット、30fps)
推奨システム要件
(1920×1080ドット、60fps)
OS Windows 10
CPU Intel「Core i5-3470」
AMD「Ryzen 3 1200」
Intel「Core i5-4460」
AMD「Ryzen 5 1400」
Intel「Core i7-3770」
AMD「Ryzen 5 1600」
メモリー 8GB
グラフィックス NVIDIA「GeForce GTX 1050」(3GB)
AMD「Radeon RX 560」(4GB)
NVIDIA「GeForce GTX 1050 Ti」(3GB)
AMD「Radeon RX 570」(4GB)
NVIDIA「GeForce GTX 1060」(6GB)
AMD「Radeon RX 590」
DirectX Version 12
ストレージ 80GB
サウンドカード DirectX compatible

 解像度がフルHD(1920×1080ドット)、フレームレートがPS4の最大値と同じ60fpsとなる推奨システム要件だと、CPUはAMD製だと2017年に発売された6コア/12スレッドの「Ryzen 5 1600」。対してIntel製は2012年発売の4コア/8スレッドの「Core i7-3770」。

 5年以上前のCPUでも4コア/8スレッドほどあれば十分ということは、7nmプロセスルールを採用し、シングルスレッド性能も向上した現行のAMD CPUならばコストパフォーマンスが高い1万3200円前後の「Ryzen 3 3100」(4コア/8スレッド、3.6~3.9GHz)、1万7000円前後「Ryzen 3 3300X」(4コア/8スレッド、3.8~4.3GHz)でも、十分快適に遊べそうだ。

 現行のゲーミングPCであれば、最低限メモリーは8GB搭載しているので、これからPCを買うという人も、フルHDで遊ぶ分には特に気にする必要はない。ビデオカードは、2018年に発売された「Polaris 30」世代の「Radeon RX 590」または「GeForce GTX 1060」と、VR Readyのミドルクラスであれば問題ないという。

 では、AMD製の7nmプロセスルールの「Navi10」世代の新GPUを搭載した最新ビデオカードではどれぐらい快適なのか、これからPCを購入する人向けに簡単に検証してみたい。検証環境は以下のとおり。

【検証環境】
CPU AMD「Ryzen 9 3900X」
(12コア/24スレッド、3.8~4.6GHz)
ビデオカード ASRock「Radeon RX 5700 XT Taichi X 8G OC+」
(Radeon RX 5700 XT)
ASRock「Radeon RX 5600 XT Challenger D 6G OC」
(Radeon RX 5600 XT)
ASRock「Radeon RX 5500 XT Phantom Gaming D 8G OC」(Radeon RX 5500 XT)
メモリー 32GB(DDR4-3200)
マザーボード GIGABYTE「X570 AORUS ELITE」 (X570)
ストレージ 512GB SSD(Intel SSD 660p Series)
OS Windows 10 Home(64bit)

 PC版の「DEATH STRANDING」は、PS4版と同じくHDRに対応する他、21:9のウルトラワイドディスプレー(2520×1080ドット)出力も可能。さらに、フレームレートは240fpsにまで対応している。

 そこで、グラフィック品質設定は「最高」、解像度はフルHDよりも高画質のWQHD(2560×1440ドット)と、フルHD(1920×1080ドット)の2パターンに設定。ビデオカードはNavi10世代の最上位「Radeon RX 5700 XT」と、「Radeon RX 5600 XT」、「Radeon RX 5500 XT」の3種類を用意して「OCAT」を使ってフレームレートを計測した。

ベンチマークは、一般的なディスプレーのアスペクト比でないと、多くの人の自宅環境での参考にならないので、16:9のディスプレーで計測。表示はフルスクリーンにし、フレームレート上限は240fpsにしておいた

 フレームレートはシーンによって動作が異なる。山や建物の中では、比較的高い数値で推移するが、複雑な演算処理を必要とする川などの水の表現がある場所では、フレームレートが30fpsほど落ちる。そのため、ゲーム開始時に山を下った先の川の中で1分間動き回った際の平均フレームレートで計測し、ゲームプレイ時の重い処理時に、どれだけ数値に差が現れるかを比較した。

Radeon RX 5700 XT搭載時、山の斜面が表示されている際のフレームレートは105前後

一方で、川を歩いている際は、80を切り平均76fpsと30近くフレームレートが落ちた

川の中を1分間歩いた際の平均フレームレート

 Radeon RX 5700 XTは、WQHDなら平均76fps、フルHDだと109fpsとどちらも60fpsを超えている。フルHD時は、川の中でなければ145fps前後で動作していたので、リフレッシュレート144Hz対応の液晶ディスプレーの性能をいかんなく発揮したい場合は、フルHDでのプレイがオススメだ。ちなみに、参考までにウルトラワイドディスプレーでは、95fps前後と、WQHDとフルHDの間くらいのフレームレートで動作していた。

ウルトラワイドディスプレーでは、一般的な16:9のディスプレーよりも映像を広く表示し、より高い没入感でゲームの世界に没頭できる。PC版を機にウルトラワイドディスプレーも購入したい、という人はビデオカードは「Radeon RX 5700 XT」を選択肢に入れよう

 Radeon RX 5600 XTもWQHDで61fpsと、60fpsをキープしているので、グラフィックス品質を落とさなくても快適に遊べると言える。さらに、最も安価なRadeon RX 5500 XTも、WQHDで40fpsと30fps以上をキープしているので、こちらも動きが緩やかになるようなストレスは感じずに遊べる。

 ただし、今回使用した「Radeon RX 5500 XT Phantom Gaming D 8G OC」はVRAMが8GBであり、さらに環境を揃えるため、最上位クラスのゲーミングPCなどに搭載される「Ryzen 9 3900X」を使用している。Radeon RX 5500 XTに合わせたコスパ重視のCPU、メモリー、マザーボード構成では、これよりも結果が落ちるはずなので、フルHDでのプレイなら間違いない、といったところに収まりそうだ。

 とはいえ、最安2万4000円前後の「Radeon RX 5500 XT Phantom Gaming D 8G OC」でも、「最高」品質で遊べるのだから、安価な自作PCやBTO PCでのプレイを検討している人には良い選択肢と言える。また、今回試しにHD(1280×720ドット)でも計測してみたところ、HDでは平均96fpsで動作。HD解像度ならば、グラフィックス設定が「最高」品質でも60fpsを余裕で超えるので、60fps以上のディスプレーを活かし、操作性を重視するなら解像度をあえて落としてみるのもアリかも。

Radeon RX 5500 XTでもHD解像度なら、川の中でのフレームレートが平均96fpsで、陸地では100fps以上でプレイできた

PC版なら最新のRyzen&Radeon搭載機で
広大な世界を快適に思う存分楽しめる!

 PC版の「DEATH STRANDING」は、ウルトラワイドディスプレーへの出力に対応し、120fps以上の高フレームレートのヌルヌルと動く快適な動作でプレイ可能。公式の最低、推奨環境あれば大きなカク付きもなく、30fpsの最低限な動作はできるとは思うが、せっかくPCでプレイするなら家庭用ゲーム機では再現できない動作で遊びたいもの。

 PC版の「DEATH STRANDING」の発売に合わせて、各BTO PCメーカーからは推奨PCの販売も予定されている。AMDのオウンドメディア「AMD HEROES」の特設ページでは、各メーカーの推奨PCの紹介と、PCを購入した人を対象とした推奨PC発売記念キャンペーン情報が掲載されている。

 CPUが「Ryzen 9 3900X」で、ビデオカードが「Radeon RX 5700 XT」、16GBメモリー、1TB SSD(NVMe)搭載のハイエンドな推奨PCなら、60fpsを下回らず、WQHDやウルトラワイドディスプレーで快適にプレイ、配信も考えている人にイチオシ。

 解像度がフルHDで60fpsをキープし、他のPCゲームや大抵の作業を快適に行なうメインPCとして使いたいなら、CPUが「Ryzen 7 3700X」で、ビデオカードが「Radeon RX 5600 XT」、16GBメモリー、1TB SSD(NVMe)のミドルクラス。

 PC版「DEATH STRANDING」がしっかり遊べながら、コストも抑えたい人には、CPUが「Ryzen 5 3600」、ビデオカードが「Radeon RX 5500 XT」、8GBメモリー、500GB SSD(NVMe)であるローエンドの推奨PCの購入をオススメしたい。

 とても美しい「DEATH STRANDING」の世界を可能な限り快適に楽しむのにPC版を待っていた!という人は、予算に合わせて第3世代Ryzen&Radeon、その搭載PCを購入し、思う存分楽しんでみてはどうだろうか。

(提供:日本AMD)

ゲーム情報

・タイトル:DEATH STRANDING(PC)
・開発:コジマプロダクション
・販売:505 Games
・プラットフォーム:PC(Steam、Epic Games Store)
・ジャンル:アクション
・プレイ人数:1人
・CERO:D(17歳以上対象)

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