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エヴァがドリフトに初参戦! GRスープラ初号機がリフトオフ

2020年06月18日 20時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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映画もレースも盛り上げるエヴァンゲリオン!
今度はD1に参戦だ!

 2020年のD1グランプリに参戦する「Weins 横浜トヨペット with 俺だっ!」は、参戦車両「エヴァRT 初号機GRスープラ」をアンベールでお披露目した。さっそくエヴァンゲリオン初号機カラーをまとったD1参戦用GRスープラを紹介しよう!

エヴァRT初号機 GRスープラとレースクイーンたち

 「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」のプロ―モーションタイアップにより誕生したエヴァンゲリオンレーシングは、今年で設立10周年。過去、SUPER GTや鈴鹿8時間耐久ロードレース(バイク)への参戦をはたしてきたが、今年はドリフト競技の国内最高峰かつ、開催20周年を迎えるD1グランプリシリーズにも参戦すると発表。

劇中の初号機カラーに身を纏った、エヴァRT初号機 GRスープラ

 参戦にあたり、豊富な参戦経験を持つ「俺だっ!レーシング」とタッグを組むことで、チーム体制は盤石。俺だっ!レーシングは、有力チーム「Team TOYO TIRES DRIFT」からもGRスープラでD1グランプリにシリーズ参戦するため、GRスープラ2台体制でのエントリーとなる。

俺だっ!レーシングが昨シーズン手がけた「Team TOYO TIRES DRIFT」のGRスープラ

 マシンは昨年、Team TOYO TIRES DRIFTのエースである川畑真人選手が使っていたGRスープラをベースに、大幅にリファインしたもの。開発のテーマは「ドライバーとのシンクロ率向上」とのことで、ドライバーの意のままに動くマシン作りがなされている。なかでもリア回りは大きくモディファイ。サスペンションのロングストローク化、ダウンフォース強化のため、エアロをアップデートしている。

リア回りを大幅にモディファイ。フェンダーにフィンを取り付け、ダウンフォースを稼ぐ工夫がなされている

近年のD1グランプリではトレンドとなっているリアラジエター方式を採用。これは追走時におけるエンジンの冷却性を高めるほか、重量バランスの改善、さらに衝突時における液漏れ防止に効果があるそうだ

 エンジンはトヨタの3UZ-FEをベースに徹底的にチューニングしたもの。V型8気筒4300ccにターボを組み合わせて、最高出力1000馬力以上、最大トルク100kgmオーバーを達成しているという。大きく張り出したフェンダーなどのエアロパーツはHKS製を採用。タイヤはTOYO TIRESのドリフト競技専用タイヤ「PROXES R888R Drift」を履く。

昨シーズンの最終戦で川畑選手が投入したエンジンとほぼ同型の、3UZ-FEベースのチューンドユニット。最高出力1000馬力/トルク100kgオーバーを目標に開発されている。エンジンカバーまで初号機カラーとしているほか、上方排気であることにも注目だ

タイヤはTOYO TIRESのドリフト競技専用タイヤPROXES R888R Driftをチョイス。PROXES R888Rをベースに、「グリップするけれど減らない」タイヤに仕上げられている。なお両脇にいるのは今年の2020 Team TOYO TIRES DRIFT GALSの安西茉莉さん(写真左側)と山本もえぎさん

 ヘッドライトはやや黄緑がかった通常色のほか、赤も選択可能。「これはドライバーとのシンクロ率が高まったことを示して赤に変化します。単走時は通常色、追走時は赤にしようかと考えております」と担当者は遊び心を忘れていないようだ。

エヴァRT初号機 GRスープラのヘッドライト。通常は黄緑色をしている

ドライバーとのシンクロ率が高まり覚醒するとヘッドライトが赤に変化する、とのことだ

 記者団を前にして、横浜トヨペットの宮原漢二代表取締役社長は「神奈川県を拠点に活動している私たちにとって、これからもどのように神奈川県と成長していけるか、そして神奈川県に恩返し、貢献ができるかをテーマにしています。その中で、私たちの得意分野はクルマです。レースを通して地元貢献させていただくことも、我々にとって大事な役割です」と挨拶。

 横浜トヨペットは、昨年からエンジニア育成を目的として、「俺だッ!レーシング」に社員を送り込んでいる。モータースポーツ現場の素早く正確な作業が求められる経験は、普段の整備業務にも活かされていることだろう。技術の面でも地域貢献をはたしているというわけだ。

横浜トヨペットの宮原漢二代表取締役社長

 宮原社長は「今年はエヴァンゲリオンレーシング10周年という節目に、コラボレーションする機会を得られました。本当に特別な機会だと思っています。エヴァの聖地は神奈川県箱根。私たちも神奈川県が拠点です。もうこれは“シンクロ率400%”と言えるでしょう!」と力強く語ると、記者団や関係者からは笑い声が漏れた。

ドライバーを務めるツンクー・ジャン・レイ選手

 気になるドライバーは、マレーシア出身のツンクー・ジャン・レイ選手。マレーシアや中国のドリフトシリーズを中心に参戦し、好成績を収めていたばかりか、昨年行なわれたドリフト世界一決定戦「FIAインターコンチネンタル・ドリフティングカップ2019」で総合7位に入る実力者。D1グランプリ参戦は今回が初めてとのことだが、これまでの実力が評価され、チームは起用を決めたという。

 ツンクー・ジャン・レイ選手の来場は叶わなかったものの、ストリーミングで「このような機会に恵まれて、本当に光栄に思います。スープラはこちらでも人気のクルマですし、エヴァンゲリオンはいうまでもなく、私の国でも大人気です。早く日本のサーキットで走りたいです」と今から待ちきれない気持ちを抑えることはできなかったようだ。しかし、コロナの感染拡大防止に伴う入国制限などから、残念ながらフル参戦は難しい模様。7月23~24日に奥伊吹モーターパーク(滋賀県)で開催予定の開幕戦はキャンセルが決定している。その後もいまだ予定は経っておらず、チームとしては10月末開催予定の第5戦オートポリスからのエントリーを検討しているが、入国条件次第でどうなるか未定のようだ。

エヴァンゲリオンレーシングRQ2020。左からシンジ役の杉原枝利香さん、アスカ役の引地裕美さん、綾波レイ役の優月さん、マリ役の渡邊海音さん、カヲル役の藤谷梨砂子さん

2020 Team TOYUO TIRES DRIFT GALSの左から山本もえぎさん、安西茉莉さん

 会場には、エヴァンゲリオンレーシングRQ2020の5名と、2020 Team TOYUO TIRES DRIFT GALSの2名も参加。GRスープラ初号機に華を添えた。

エヴァンゲリオンレーシングRQ2020

綾波レイ役の優月さん

アスカ役の引地裕美さん

シンジ役の杉原枝利香さん

マリ役の渡邊海音さん

カヲル役の藤谷梨砂子さん

2020 Team TOYUO TIRES DRIFT GALSの安西茉莉さん

2020 Team TOYUO TIRES DRIFT GALSの山本もえぎさん

 D1グランプリ開幕戦は残念ながら無観客試合が決定しているが、横浜トヨペットウエインズ山下公園店では、このGRスープラ初号機を展示してのパブリックビューイングを検討しているとのこと。なおコロナ対策をはじめとして、様々な課題を考慮しなければならない状況ゆえ、詳しくはホームページやSNSでご確認いただきたい。

活躍が期待されるエヴァRT初号機 GRスープラを中心に関係者で記念撮影

 ヱヴァンゲリヲン新劇場版4部作の完結編となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の公開が予定されている今年。初号機カラーのアウディR8が走るSUPER GTとともに、D1グランプリに参戦するGRスープラからも目が離せそうにない!

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