映画もレースも盛り上げるエヴァンゲリオン!
今度はD1に参戦だ!
2020年のD1グランプリに参戦する「Weins 横浜トヨペット with 俺だっ!」は、参戦車両「エヴァRT 初号機GRスープラ」をアンベールでお披露目した。さっそくエヴァンゲリオン初号機カラーをまとったD1参戦用GRスープラを紹介しよう!
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」のプロ―モーションタイアップにより誕生したエヴァンゲリオンレーシングは、今年で設立10周年。過去、SUPER GTや鈴鹿8時間耐久ロードレース(バイク)への参戦をはたしてきたが、今年はドリフト競技の国内最高峰かつ、開催20周年を迎えるD1グランプリシリーズにも参戦すると発表。
参戦にあたり、豊富な参戦経験を持つ「俺だっ!レーシング」とタッグを組むことで、チーム体制は盤石。俺だっ!レーシングは、有力チーム「Team TOYO TIRES DRIFT」からもGRスープラでD1グランプリにシリーズ参戦するため、GRスープラ2台体制でのエントリーとなる。
マシンは昨年、Team TOYO TIRES DRIFTのエースである川畑真人選手が使っていたGRスープラをベースに、大幅にリファインしたもの。開発のテーマは「ドライバーとのシンクロ率向上」とのことで、ドライバーの意のままに動くマシン作りがなされている。なかでもリア回りは大きくモディファイ。サスペンションのロングストローク化、ダウンフォース強化のため、エアロをアップデートしている。
エンジンはトヨタの3UZ-FEをベースに徹底的にチューニングしたもの。V型8気筒4300ccにターボを組み合わせて、最高出力1000馬力以上、最大トルク100kgmオーバーを達成しているという。大きく張り出したフェンダーなどのエアロパーツはHKS製を採用。タイヤはTOYO TIRESのドリフト競技専用タイヤ「PROXES R888R Drift」を履く。
ヘッドライトはやや黄緑がかった通常色のほか、赤も選択可能。「これはドライバーとのシンクロ率が高まったことを示して赤に変化します。単走時は通常色、追走時は赤にしようかと考えております」と担当者は遊び心を忘れていないようだ。
記者団を前にして、横浜トヨペットの宮原漢二代表取締役社長は「神奈川県を拠点に活動している私たちにとって、これからもどのように神奈川県と成長していけるか、そして神奈川県に恩返し、貢献ができるかをテーマにしています。その中で、私たちの得意分野はクルマです。レースを通して地元貢献させていただくことも、我々にとって大事な役割です」と挨拶。
横浜トヨペットは、昨年からエンジニア育成を目的として、「俺だッ!レーシング」に社員を送り込んでいる。モータースポーツ現場の素早く正確な作業が求められる経験は、普段の整備業務にも活かされていることだろう。技術の面でも地域貢献をはたしているというわけだ。
宮原社長は「今年はエヴァンゲリオンレーシング10周年という節目に、コラボレーションする機会を得られました。本当に特別な機会だと思っています。エヴァの聖地は神奈川県箱根。私たちも神奈川県が拠点です。もうこれは“シンクロ率400%”と言えるでしょう!」と力強く語ると、記者団や関係者からは笑い声が漏れた。
気になるドライバーは、マレーシア出身のツンクー・ジャン・レイ選手。マレーシアや中国のドリフトシリーズを中心に参戦し、好成績を収めていたばかりか、昨年行なわれたドリフト世界一決定戦「FIAインターコンチネンタル・ドリフティングカップ2019」で総合7位に入る実力者。D1グランプリ参戦は今回が初めてとのことだが、これまでの実力が評価され、チームは起用を決めたという。
ツンクー・ジャン・レイ選手の来場は叶わなかったものの、ストリーミングで「このような機会に恵まれて、本当に光栄に思います。スープラはこちらでも人気のクルマですし、エヴァンゲリオンはいうまでもなく、私の国でも大人気です。早く日本のサーキットで走りたいです」と今から待ちきれない気持ちを抑えることはできなかったようだ。しかし、コロナの感染拡大防止に伴う入国制限などから、残念ながらフル参戦は難しい模様。7月23~24日に奥伊吹モーターパーク(滋賀県)で開催予定の開幕戦はキャンセルが決定している。その後もいまだ予定は経っておらず、チームとしては10月末開催予定の第5戦オートポリスからのエントリーを検討しているが、入国条件次第でどうなるか未定のようだ。
会場には、エヴァンゲリオンレーシングRQ2020の5名と、2020 Team TOYUO TIRES DRIFT GALSの2名も参加。GRスープラ初号機に華を添えた。
D1グランプリ開幕戦は残念ながら無観客試合が決定しているが、横浜トヨペットウエインズ山下公園店では、このGRスープラ初号機を展示してのパブリックビューイングを検討しているとのこと。なおコロナ対策をはじめとして、様々な課題を考慮しなければならない状況ゆえ、詳しくはホームページやSNSでご確認いただきたい。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版4部作の完結編となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の公開が予定されている今年。初号機カラーのアウディR8が走るSUPER GTとともに、D1グランプリに参戦するGRスープラからも目が離せそうにない!
(C)Khara