クアルコムは16日、600番台のSnapdragonでは初となる「Snapdragon 690 5G Mobile Platform」を発表した。Snapdragon 690搭載スマートフォンの発表が期待されるメーカーとして、リリース内ではHMD Global(Nokia)、LG、モトローラ、シャープ、TCL、Wingtech(大手ODM企業)の名前が挙げられている。
Snapdragon 690では、5G対応モデム「Snapdragon X51 5G」との組み合わせで、サブ6に加えて、周波数帯を4Gと動的に切り替えて共有できる「Dynamic Spectrum Sharing(DSS)」による5Gネットワークに対応。5Gでの通信速度は下り最大2.5Gbps。
製造プロセスは8nmで、CPUには最大2GHz動作のKyro 560、GPUはAderno 619Lを採用。最大20%のパフォーマンス向上を果たしたとする。
そのほか、Wi-Fi 6への対応、フルHD+の解像度での120HzのリフレッシュレートやHDR10のサポート。また、ISP(Image Signal Processor)には「Spectra 355L」を採用することで、1億9200万画素センサーのカメラや、720pで240FPSでのスローモーション撮影などに対応するとしている。
リリースには、シャープ通信事業本部の小林繁氏のコメントも掲載されており、同社の5Gプラットフォームへの支持を表明している。
Snapdragon 690を搭載した5Gスマホの実際の発売は今年後半が予定されている。今年の冬モデルでは、ミドルクラスまで広く5Gスマホが登場することが期待できそうだ。