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ポイントを速習!「Azureの基礎(AZ900)」をみんなで学ぶ 第3回

Azureが提供するクラウドサービスの全体像や利便性を理解し、サイトを立ち上げる準備をする

Azureの代表的なサービスを知る/使ってみる【後編】

2020年06月18日 08時00分更新

文● 藤谷 尋/FIXER 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ポイントを速習!『Azureの基礎(AZ900)』をみんなで学ぶ」では、FIXERの若手エンジニアたちがマイクロソフトの「Azureの基礎(AZ900)」公式ラーニングパスに沿いつつ、Azureを使ううえで覚えておくべき基礎的かつ重要なポイントだけをわかりやすくまとめます。実際に手を動かして学ぶハンズオンのコーナーもありますので、皆さんもぜひ一緒に学んでいきましょう。
(※ 本連載はAZ900試験の受験対策を目的としたものではなく、出題範囲すべてを網羅するものではありません)

はじめに

 連載「ポイントを速習!『Azureの基礎(AZ900)』をみんなで学ぶ」の第3回では、クラウドサービスのひとつである「Microsoft Azure」(以下、Azure)の「Azure App Service」というサービスを使って「WordPress」のWebサイトを作成します。

 前回記事、第2回の「前編」では、Azureで提供されている主要なサービス群を紹介しつつ、Azureというクラウドサービスの全体像を解説しました。今回は実際に手を動かしてみて、クラウドならではの利便性を体感してみましょう。

続・Azureで簡単にWordPressサイトをホストするための予備知識

 前編では予備知識として、ハンズオンで利用する「Azure App Service」と、「Azure Marketplace」の概要について学びました。ここではさらに、Azure環境を管理するためのいくつかの単位について知っておきましょう。

Azureリソースを管理する4つの階層

 Azureでは「管理グループ」「サブスクリプション」「リソースグループ」「リソース」という4つの単位でリソースを管理しています(後述の図を参照)。これらは4つのレベルを持つ「階層構造」になっており、上位のレベルに対して設定したポリシーや変更は下位のレベルにも適用(継承)されます。

 たとえば、ある「サブスクリプション」を削除すると、その配下にある「リソースグループ」や「リソース」もすべて削除されます。同様に、ある「リソースグループ」を削除すれば、その配下の「リソース」はすべて削除されます。より詳しく知りたい方はこちらを参照してください。

 Azureリソースを管理する4つの階層を具体的に示したは以下のとおりです。この図はサブスクリプションについて説明するために第1回の記事でも取り上げましたが、ここではAzure環境を管理する単位としてそれぞれの役割を説明します。

Azureの管理単位は「管理グループ」「サブスクリプション」「リソースグループ」「リソース」の4階層になっている

●管理グループ
 管理グループは、次に説明するサブスクリプションを複数まとめて管理するものです。

●サブスクリプション
 サブスクリプションとは、Azureの契約、課金の単位のことです、契約内容や課金情報はサブスクリプションごとに管理、請求されます。

 たとえば複数のプロジェクトで異なるサブスクリプションを用意しておけば、それぞれのプロジェクトにおける利用料金を明確に区別することが可能です。また、個々のプロジェクトで利用する環境に対して、セキュリティポリシーを一元化することも容易にできます。

●リソースグループ
 複数のリソース(仮想マシンやストレージなど)をグループとしてまとめ、サブスクリプションに紐付けたものがリソースグループです。リソースグループを利用することで、そこに紐づけられたすべてのリソースを一覧表示したり、一括で設定変更したり、一括で削除したりすることができます。

●リソース
 リソースとは、Azure環境上に構築するサービスの最小要素です。仮想マシンやデータベース、仮想ネットワークなどがそれに当たります。リソースを作成する際には、必ずどのリソースグループに紐付けるのかを指定する必要があります。

●リージョン
 上記の図にはありませんが、「リージョン」とはAzureデータセンターの地理的な位置(場所)です。日本国内には現在、東日本リージョンと西日本リージョンがあります。

 リソースグループやリソースを作成する際には、どのリージョンで作成するのかを指定する必要があります。通常は、レイテンシ(通信遅延)が小さいなどの理由で利用地域から最も近いリージョンを指定しますが、サービスによっては特定のリージョンでしか提供されておらず、そうした選択ができない場合もあります。

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