使い心地は一般的な格安SIMと同等
Zoomによるテレビ会議もテザリング経由でこなせた
実際の使い勝手としては格安SIMとしては平均的なものと感じられた。OOKLA Speedtestのアプリで速度測定してみると、混雑しているはずの昼休みの12時台、回線が空いている深夜を含めて、時間帯を問わずに常に15~20Mbpsの数字をスコア。前述のようになんらかのトラフィック制御が入っているのかもしれない。
Androidスマホ上でのYouTubeの動画再生は通常の時間帯は720pでもスムーズ。昼休みの12時台のみは、自動設定では144pで始まったものの、手動で360pに切り替えてもほぼ途切れることはなかった。スマホで動画を見る分には、まず満足が行くものだろう。ただ、今回比較対象にしたIIJmioの格安SIMと比べると速度測定でもPing値がやや大きめで、YouTubeでのシークバー操作時のレスポンスでやや違いが感じられた。
また、テザリング経由でPCから利用した場合は、普段使っているのが100Mbpsの光回線であるため、さすがに速度差はわかるもののウェブ閲覧には十分という感覚。さらに過酷なテストとして、Zoomによるビデオ会議をテザリング経由のPCやセルラー版iPadに直接SIMを差し込んで試した(夕方の16時台)。会議の相手に差があるか尋ねたところ、HISモバイルのSIMでは「動画の口の動きと声がほんのわずかにズレているかも? 気のせいかもしれないけど」という感想が一部の参加者からあった程度。会議中は動画や音声は途切れることなく、会議を終えることができた(Zoomの説明によると、必要なビットレートはHD画質の動画付きで2Mbpsとされている)。
固定回線などに比べれば、もちろん速度的には限界はあるものの、先払いで使い切りで利用でき、しかもドコモ網を用いているのでほぼ全国どこでも接続できる。なんらかの理由で急遽回線が必要になった場合などに有用な存在と言える。