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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第24回

Campfireの新モデル「Ara」登場、名称は南半球の星座から

2020年05月18日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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 5月14日(現地時間)に、海外でCampfire Audioの新製品が発表された。Campfire AudioはALO設立者のKen Ball氏によって2015年に立ち上げられたアメリカのブランドだが、すでに中堅メーカーといってよいほどの人気を国内外で獲得している。主力製品は主に高性能イヤフオンで、5BAドライバーの「Andromeda」が人気の中核となっている。

新製品のAra

 発表製品は3機種。従来製品の改良型である「Andromeda 2020」と、そして新ラインナップの「Ara」(エーラ)である。発表は海外のオーディオフォーラム「Head-Fi」のサイト内、Campfire Audioの公式スレッドで実施。同時にHead-Fi主宰のJude Mansilla氏によるインタビュー動画も公開されている。Campfire AudioからはCEOのKen Ball氏と副社長のCaleb Rosenau氏が参加している。下記情報はこの海外情報に基づくものだ。

Ken Ball氏

Caleb Rosenau氏

Jude氏

Andromeda 2020

 人気機種Andromedaのキープコンセプトを踏襲し、最新技術を投入した改良型である。外側は新型のノズルくらいが変更に気づく程度だが、内部は最新設計で、Solaris SEで採用された一体成型になっている。このためドライバー配置をより精度高く行うことができたという。ドライバー構成は従来同様、BA5基である。またMMCX端子が改良されているようだ。

 上記動画によるとAndromedaバリアントである「Andromeda MW10」や「Andromeda Gold」とは異なるコンセプトで、従来のAndromedaの延長上にあるという。Jude氏のコメントによると従来モデルより音質の向上が感じられるそうだ。

Solaris 2020

 Campfire AudioのフラッグシップであるSolarisの2020年度改良版。最大の改良点はよりコンパクトになったことだ。Solarisは大口径ダイナミックドライバー搭載のハイブリッドモデルのため、大柄な筐体だったが2020では一回りスリムになった。ここも新採用された一体成型の内部構造により、容積を抑え、内部パーツを効率よく詰めることができたためだ。

 上記動画のインタビューによると音質の差はそれほど大きくはないが、音は現行「Solaris」よりも「Solaris SE」に近いだろうということだ。Jude氏も音質向上を認めている。

Ara

 これはまったく新しいラインナップの新製品だ。名称はCampfire Audioらしく星座をフィーチャー。南半球の祭壇座から取られている。

 チタン削り出しのシェルを採用し、ドライバー構成は高音域に2基、中音域に1基、そして低音域に4基のBAドライバーが採用されている。同じく一体成型の内部構造で、本機はクロスオーバーレスを特徴としている。

 Araは新しいラインナップと書いたが、コンセプトは過去機種を引き継いでいる部分があり、クロスオーバーレス設計は「Andromeda Gold」から引き継いだものだ。またチューニングはオーディオ愛好家が好む、フラットでニュートラルな志向であり、これは「Andromeda MW10」から引き継いでいる。そうした意味ではCampfire Audioの今後を考える試金石と言えるかもしれない。

 海外情報なので国内での販売時期、価格などは未定だが、アメリカではAndromeda 2020とSolaris 2020はそれぞれ現行機種と同じくらい。Araはその中間に位置する。Andromeda 2020とSolaris 2020は5月21日の週、Araは6月18日の週から海外出荷される。なにかと大変な時期ではあるが、国内出荷も期待したい。

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