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あわてないよう「SMCリセット」について知っておこう

Macに原因不明の不具合が起きたら「SMCリセット」のやり方

2020年05月18日 10時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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もしものときにあわてないよう、「SMCリセット」について知っておこう

 Macユーザーなら、「SMCリセット」という言葉を聞いたことがあるかもしれない。だとしても、それはどちらかと言うと他人事で、自分とは無関係だと思っている人が多いのではないだろうか。実は私もその一人だった。

 しかし、それが必要になる日は突然やってきた。Mac miniの4つあるThunderbolt(USB-C)ポートの1つが、突然使えなくなったのだ。もしSMCリセットに考えが及ばなければ、ハードウェアの故障としか考えられず、修理に出そうかという状況になっていたかもしれない。それもSMCリセットで、あっさり直った。最近の新しいモデルでは、SMCリセットの方法も、以前のモデルとは異なったものとなっている。

 そこで今回、SMCリセットの意味と方法を、改めて理解しておいていただくために記事として書き留めておくことにした。今は関係なくとも、いつ必要になるかわからない。その日のために、頭の片隅にでも入れておいていただければと思う。

そもそもSMCって何?

 SMCリセットの前に「そもそもSMCとは何か」ということについて、簡単に説明しておこう。SMCは「System Management Controller」の頭文字をとった略語だ。日本語にすれば、「システムを管理するためのコントローラー」ということになる。このコントローラーは、Intel製のプロセッサーを搭載したMacが装備するもので、Macのハードウェアの中でも、主に電源周りを管理する役割を担っている。

 ひとくちに電源周りと言っても、いろいろある。SMCが担当する範囲は、本体の電源のオンオフ、ノートブック型のMacの場合にはバッテリーの充電や残量の管理、空冷ファンなどの放熱、各種インジケーターランプやキーボードのバックライト、環境光や緊急モーションなどのセンサー類、ノートブックの蓋を開け閉めした際の動作など、幅広い。

 そしてもう1つ重要で今回私が体験した事例と関係が深いのが、ThunderboltやUSBポートへの電源供給の管理だ。つまりMac本体だけでなく、インターフェースを通して接続した周辺機器の電源も管理している。

SMCをリセットするとは?

 SMCの動作に不具合が生じると、上に上げたような部分に不具合が生じることになる。SMCが不具合を起こすと言っても、SMC自体が故障してしまうわけではない。そういうこともないとは言えないとしても、非常に稀だろう。多くの場合は、どこかのパラメーターの設定がおかしくなって、望まれていない動作になってしまったり、おそらく一番多いのは、異常を感知して電源の供給をストップしてしまうといったことだろう。

 もし、何かしら異常な状態になったとき、想定外の電流が流れば、本当に内蔵のチップや外付けの機器が故障してしまうことになりかねない。そこで電流をシャットダウンする。逆に空冷ファンの調整がおかしくなった場合は、それを止めてしまうと、CPUやその他のチップを熱によって損傷してしまうことになる。そこで空冷ファンの場合には、調整できなくなったら最高速度で回し続けるようにする。いずれにせよ、何らかの異常事態を検出すると、できるだけ安全側に倒れるようにしているわけだ。

 しかし、それをそのままで使い続けるわけにもいかない。Macの動作が、所定のものから外れてしまうし、周辺機器が使えなくなったりもするからだ。そこで、SMCを「リセット」することで、異常状態をクリアして元に戻すという手段が用意されている。

今回は「セキュリティアップデート」で発生

 上で述べたように、今回私が経験した症状は、Mac miniの4つあるThunderbolt(USB-C)ポートの1つが、突然使えなくなったというものだった。これは何のきっかけもなく、ある日唐突に使えなくなったわけではない。はっきりとしたきっかけがあった。だからこそ、単なるハードウェアの故障ではないのでは、と思ったわけだ。

 しかし、きっかけはあっても、その直後に気付くとは限らない。今回は、たまたま普段使っているポートが死んだことで、すぐに気付くことができたので、むしろラッキーだったとも言える。もし普段使っていないポートだったら、しばらく気付かずにいて、気付いたときにはきっかけも原因も分からなくなっている可能性が高い。

 話が横道にそれかかったが、今回のきっかけは、Macを使っていると、ときどきシステム環境設定に促される「セキュリティアップデート」だった。このセキュリティアップデートに関しては、気付いたら、なるべく早く適用するようにしている。本来、これを適用したことによって不具合が発生するようなことはあってはならず、実際めったにないことなのだが、今回はたまたま発生してしまった。

 私は、Mac miniに一般的なUSBキーボードとUSBマウスを接続して使っている。Mac miniには、4つのThunderbolt 3ポートに加えてUSB 3ポートが2つあるが、キーボードとマウスは、直接USB 3ポートにはつないでいない。USB 3ポートは、iPhoneなど、充電のために大電流を取り出す必要があるUSB機器用にキープしてある。そこでキーボードとマウスは、USB-Cのハブを介してThunderbolt 3ポートに接続している。

 今回は、たまたまそのキーボードとマウス用のハブを接続したThunderbolt 3ポートが死んだので、セキュリティアップデート後に、嫌でも気付くことになったというわけだ。

 macOSでは、アップルメニューから「このMacについて...」を選び、「システムレポート...」ボタンをクリックすると、ハードウェア構成の概要を知ることができる。ここで、「USB」を選べば、Thunderbolt 3のUSBポートとしての使用状況を表示する。

Macの「システムレポート」で確認可能なUSBポートの状態

 上の図の状態では、1つの「USB 3.1バス」に「USB 2.0 Hub」を介して、キーボードとマウスが接続されていることが確認できる。SMCの不具合発生時には、これが、ちょうど上の図のいちばん下の「USB 3.1バス」のように、何も接続されていないという表示になってしまった。

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