米Netflixは4月21日、2020年第1四半期(1月〜3月)の決算を発表した。
各国の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にともなう外出自粛の影響を受け、有料メンバー数は1570万人増加(前年比15%増)。全世界の有料メンバー数は1億8300万人を超えた。
第1四半期で増加した有料メンバーのうち、1340万人は北米外の国と地域が占める。うち、アジア太平洋地域では360万の有料メンバー増だった。
また、制作状況については、韓国とアイスランドを除き、世界各国で制作現場の停止が続いている。イタリアなどの都市封鎖やロックダウンによって、声優が従来の設備で収録できず、一部の言語では吹き替え収録が困難な状況にもあるという。
このような状況下にもかかわらず、アメリカのロサンゼルスを拠点とするアニメーションチームは、外出自粛の要請から2週間以内に遠隔での作業を開始。ポストプロダクションにおいては、200以上のプロジェクトをスタッフが自宅から遠隔で作業を継続しているとのこと。
Netflixは基本的に全話一斉配信で、オリジナル作品は最大30言語の多言語に対応するため、制作自体はかなり先に配信予定の作品まで着手しているとする。2020年配信予定の作品はもちろんとオリジナルシリーズはすでに撮影済みで、遠隔でポストプロダクション作業が進行中のプロジェクトが大半としている。
たとえば、イギリス女王であるエリザベス2世の治世を描いた『ザ・クラウン』シーズン4は撮影を終了しており、当初の予定どおり2020年後半に配信。アニメミュージカル『フェイフェイと月の冒険』も2020年後半に配信予定とのこと。
米Netflixは第1四半期に配信開始した作品で、配信後4週間で多く視聴された作品の再生数も発表した。作品と再生数は以下のとおり。
・Netflixオリジナルシリーズ『ペーパー・ハウス』:6500万世帯
・Netflixオリジナルシリーズ『オザークへようこそ』シーズン3:2900万世帯
・Netflixオリジナルドキュメンタリーシリーズ『タイガーキング:ブリーダーは虎より強者?!』:6400万世帯
・Netflix映画『スペンサー・コンフィデンシャル』:8500万世帯
・Netflixオリジナルシリーズ『ラブ・イズ・ブラインド ~外見なんて関係ない?!~』:3000万世帯
第2四半期(4月〜6月)には、スティーヴ・カレル主演のコメディ映画『スペース・フォース』、ドキュメンタリー『マイケル・ジョーダン:ラストダンス』、『glee/グリー』や『アメリカン・ホラー・ストーリー』のライアン・マーフィーが手がける『ハリウッド』を公開予定。
4月23日には日本発のオリジナルアニメシリーズ『攻殻機動隊 SAC_2045』、4月24日にはクリス・ヘムズワース主演映画『タイラー・レイク -命の奪還-』を配信する。