発見!Steamおすすめのゲーム 第109回
音楽ゲーム最高峰のクオリティ
Steamおすすめゲーム「DJMAX RESPECT V」尊敬という意味に込められた熱い魂の音楽ゲーム
2020年02月21日 18時00分更新
日本における「音楽ゲームの元祖とは何か?」と聞かれた場合にどのゲームを答えるべきか難しい。今では国内外で様々なオリジナルタイトルも生まれている。だが、日本ではなく韓国における音ゲーの元祖は紆余曲折はあれど「EZ2DJ」から始まっており、そこから独創性あるオリジナルタイトルも生まれており既に歴史も形成されている。
そんなEZ2DJから独立して続く長いシリーズが「DJMAX」シリーズであり、PCのONLINEから始まり、PSPでのシリーズ、アーケードでTECHNIKAと、更に派生したスマートフォンでのTAPSONICシリーズも今執筆段階で好調なサービスを継続している。
第109回は様々な壁を乗り越えて10年ぶりにPCへと帰ってきた「DJMAX RESPECT V」を紹介する。
本作品は英語と韓国語のみとなっている。正式版までには日本語字幕も導入される予定。また、操作自体はキーボードとゲームコントローラーどちらでも操作可能だ。筆者的にはキーボードでの操作を推奨するが、詳しい操作方法は後述する。
韓国産音楽ゲーム最高峰のクオリティ
本作品のゲームモードは“Air”と“Freestyle”に分かれている。今後のアップデートでネット対戦なども予告されているが現在メインはその二つとなっている。本記事ではFreestyleモードに焦点を当てて説明しよう。
白い曲が現在選曲可能な曲で、鍵マークが付いた曲は特定の条件を達成することで解禁される。矢印キーで曲を選曲し、エンターキーを押すことで演奏が始まる。この画面でキーボードのアルファベットキーを押すことで、該当のキーの先頭へ一気にジャンプしての選曲も可能だ。
DJMAX RESPECTは最大使用するキー数でモードが4・5・6・8で分かれており、TABキーを押すことで切り替えられる。更にモード別で楽曲ごとに難易度が分かれておりNORMAL HARD EXPERT MAXIMAM(MX) SC(SuperCrazy)から選ぶことも可能だ。難易度を上げることで演奏は難しくなるが、難しい譜面ができないから楽しめないというデメリットは全くない。
それぞれモード別に使うキーは分かれているが、演奏方法には変わりがない。それぞれのレーンに対応するノートが判定ラインに到達した瞬間にキーを押す(ノートを受ける)ことで正確さに応じた判定結果が11段階で表示される。ノートを受けられなかった場合はBREAKという判定になり、ライフゲージが減少する。
もう一つ独自の要素にFEVERというコンボ数が状態に合わせて増えるシステムがある。発動は手動か自動が選べるが、コンボ数の下にあるゲージがマックスになると使用可能となる。×2~×5まで上昇し、倍率に合わせてコンボ数も連動して跳ね上がる。コンボをつなぎ続けることでスコアも合わせて上がるようになっており、ハイスコアを出すには必須のシステムとなっている。
そして、本作品の目玉の一つに大型版権曲があり、marshmelloやPORTER ROBINSONのようなEDMシーンのトップアーティストから「League of Legends」のタイアップ曲も収録されている。DJMAXシリーズを触れたことがなかったとしても聞いたことがある曲は間違いなくあると思われる。
また、もう一つのモードであるAIRモードは演奏だけではなく曲の感想やコメントを投稿できるようにもなっている。選曲は全てランダムになっており、解禁されていない曲も選ばれる。そのため「遊べるポッドキャスト」としてサントラ代わりに流し続けるようなことも可能だ。一部版権曲を除く過去作品曲はほぼ全て内包されている。アップデート待ちとなっているが、今後も多種多様な曲が収録される予定だ。
とはいえ、執筆段階でも100曲以上収録されており遊び足りないという事態はまずないだろう。
遊び続けることで色々な要素が増える
前述で曲の解禁には特定要素が必要と書いたが、本作品にはユーザーレベルという分かりやすい指針と、総コンボ数やモード別の選曲数といった多種多様な要素が解禁に関わっている。プレイヤーレベルは曲をプレイすればクリアに応じて経験値が入り上がっていく。
メインメニューの“COLLECTION”の中にあるACHIEVEMENTの項目から解禁される物や状態は常に確認できる。達成が難しいような目標もあるが、Lvがある程度を超えてからは他の要素も解禁されていくため、無理に狙う必要はないのでできる範囲で行うといいだろう。
他にもCOLLECTIONでは設定資料やMVも閲覧可能なのでプレイに疲れた際は色々見て回るのも楽しいコンテンツにもなっている。
唯一技量と関係があるといえるのはMUSIC VIDEOの閲覧解禁で、曲をフルコンボすることで該当のMVを自由に見られるようになる。とはいえ難易度もモードも不問なので条件が難しすぎるというわけでもないので一安心というところだ。
尊敬という名前に込められた熱い魂
本作品の収録曲に「glory day」という曲がある。PS4版のOPでもあった本曲は止まったシリーズの復活とまた始まる作品への思いがこもったMVになっている。過去作品の初回限定版グッズや、あらゆるミームすら内包しているMVは正に復活に相応しいが、復活した主人公の右手だけゾンビ化したまま戻らなかったのはPS4の新作でまた終わってしまうのでないかというスタッフによる一抹の不安を表していた。
果たして、不安も無くなった今回のPCで復活を経て右手は「boom!」という新曲によるOP/MVにて元に戻ることになる。収録曲にしかり、過去に関わってきたスタッフも独立や、ビッグネームになったこともあり昔ほど自由に行かない中で、ほぼ全ての収録曲をそのままでシリーズ新作として発売できたというのは非常に大きいことだ。
とはいえ、画像だけでは伝わりにくいのも音楽ゲームの特徴である。今回も実際のプレイ映像と手元を録画しているので確認していただければ幸いだ。各種モード毎に撮影しているため、上手な演奏ではないがキーコンフィグなどの参考になるだろう。
動画の収録曲に関しては公式からのオススメと私の好きな曲から2曲づつピックアップをさせていただいた。文章中にも解説を入れたPS4OPの「BEXTER / MycinT - glory day」、今回の新規OP楽曲「BEXTER - boom!」、DJMAXを国内でも有名にした楽曲「Esti - Oblivion」、私のDJMAXシリーズ初プレイ曲である「ND Lee - NeverSay」の四曲だ。
前回紹介したPC版「GROOVE COASTER」でもDLCとしてDJMAX楽曲が販売されている。RESPECT Vでもプレイ可能な楽曲なので記事中にもある驚異的な演出力を確かめてみるといいだろう。
楽曲と各難易度、収録された媒体、MV毎にエピソードがあり、筆者としては個人的にはMVの右半分の美学などを長く語りたいのだが、あれやこれやと語り出すと最早追加で5000文字あっても紙面が足りない。しかしながらユーザー各位に存在する思い出やエピソードを汲み取って今回の復活作につながっているのは旧来のファンからすれば伝わる思いがあり、新規ユーザーでも、その思いで裏打ちされた圧倒的なクオリティには舌を巻くだろう。
また、日本国内アーティストもシリーズ初期から数多く関わっており、EZ2DJから参加しているRUBY TUSEDAYをはじめ、めがてん。ことSampling Masters MEGA.など音ゲーといえばで外せないアーティストの楽曲もかなり初期の頃から収録されていたりする。
そんな過去の流れもありながら10年以上続いたシリーズは伊達ではない。本作品の尊敬とはユーザーと過去シリーズ全てに注がれている。あふれ出る熱い魂を是非とも手に取って欲しい。
「DJMAX RESPECT V」の推奨動作環境は?
ストア記載の情報では最低グラフィック要求がGTX460となっている。CPU内蔵GPUでは間違いなく難しいだろう。確実に動作を求めるのであれば少なからず何かしらのビデオカードはあった方が良い。
もし144Hz対応液晶ディスプレーを持っているなら、高速な曲であってもノートがブレて見えなくなるため非常に高精細な音楽ゲーム体験が可能なのでおすすめだ。しかしながら、フレームレート設定は本作品においては致命的に音がズレる可能性をも秘めているので自身のディスプレイとスペック、状況に合わせて設定を行って欲しい。
「DJMAX RESPECT V」
●NEOWIZ
●4980円(2019年12月19日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows
ジャンル 早期アクセス、カジュアル、アクション、スポーツ、リズム、音楽
©NEOWIZ All rights reserved.
■著者:rate-dat
・Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: ratedat
・Twitter:@rate_dat
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