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LINEで家電操作できる「Clova Bot」の提供に合わせ、IoT住宅の体験モデルルームも

LINEのトーク画面から家電を操作「Clova Bot」とは?

2020年01月31日 15時00分更新

文● 藤原達矢(アバンギャルド) 編集●ASCII

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 LINEとアイリッジは1月30日、東京・豊洲の“スマートハウジング豊洲まちなみ公園 センタースクウェア”で合同記者発表会を開催。LINEのトーク画面から家電を操作できる「Clova Bot」や、IoT普及を促進する、アイリッジのBtoB向けの新サービスを発表した。また、2月1日(土)から期間限定でオープンするIoT住宅のモデルルーム「LINE Clova IoT 体験モデルルーム」も紹介した。

株式会社アイリッジ NOID事業責任者 岩屋雄介氏

 最初に登壇した株式会社アイリッジ NOID事業責任者の岩屋雄介氏は、BtoB向けの新サービスを紹介。IoT家電の提供に必要な、IoTやVUI(Voice User Interface)に関するAPIやUI/UX、対話フローなどを標準パッケージにした、家電メーカーや住宅設備メーカー向けのプラットフォーム「NOID IoT クラウド」の商用化ローンチパートナーを同日より募集すると発表した。

 岩屋氏が、IoT家電を製造する上で課題として挙げたのが、開発・改修コストの高さ。メーカーがIoT家電を作る際には、LINE Clovaをはじめ、Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーや、iOS、Android双方 で利用できるプログラムや命令コマンドなどを個別に開発する必要がある。「NOID IoT クラウド」では、それらのプラットフォームによる差異を吸収する共通のAPIを提供することで、開発にかかる期間や費用を抑えることができるという。各メーカーは「NOID IoT クラウド」の利用契約を結んで接続する。

「NOID IoT クラウド」のプラットフォームを利用することで、開発期間やコストを大幅に抑えられると岩屋氏は話す

 商用化は今春以降を目指すと岩屋氏。現時点では、共同で記者発表を行なっているLINE Clovaにおける技術検証を完了した段階で、今後は募集するローンチパートナーと共同で、Amazon AlexaやGoogleアシスタントへの対応も検討するという。

 さらに、不動産事業者向けの家庭向けIoT導入支援サービス「LINE IoT スマートホームパッケージ」の提供も「NOID IoT クラウド」の商用化と同時期を目指して開始する。

 同サービスは、個別の住宅ごとに、IoTシステム構成の全体設計からIoTデバイスの購入アドバイス、実際の設置・設定までをトータルで提供するサービスだ。岩屋氏は「IoTデバイスは便利で一度使うと戻れないが、利用するまでのハードルが高い」と話す。アイリッジがLINE Clovaと対応するIoTデバイスをベースに住宅への導入をサポートすることで、入居と同時にIoTデバイスをフル活用できる。

「LINE IoT スマートホームパッケージ」では、IoTデバイスの設計や購入のアドバイス、設定などを代行するサービスを行う

 ただし、すでに家を建てている個人からの依頼は受けないという。費用は間取りや導入する家電などにより異なるが、10万円単位の価格になるため、現時点では、あくまで不動産業者が新築住宅を販売する際のオプションサービスとして提供する範囲に留める。また、ベースとなるスマートスピーカーもLINE Clovaで、Amazon EchoやGoogle Homeへの対応は今後要望が多ければ検討するという。

LINE株式会社 LINE Clova企画室 室長 中村浩樹氏

 続いて登壇したLINE株式会社 LINE Clova企画室 室長の中村浩樹氏は、1月30日にリリースされたLINEのトーク画面から家電操作が可能な「Clova Bot」を発表した。AIアシスタントのClovaと連携した家電をLINEのトーク画面から家族や友人とコミュニケーションを取るような感覚で操作できる。操作方法は、コマンドメニューをタップする方法と「照明をつけて」などとテキスト入力をする方法の2種類がある。

LINEのトーク画面から家電を操作できる「Clova Bot」。操作メニューをタッチしたりテキスト入力をして操作できる

 中村氏は「Clova Botを使うことで、外出先からでも家電を操作できるようになった。対応する家電は8万点以上ある。帰宅前にエアコンをオンにして部屋を暖かくしたり、防犯目的で部屋の電気を付けておくといった、ユーザから要望が多かった操作が可能になる」と利点を語る。さらに、これまでのスマートスピーカーとIoT家電でユーザーから声が上がっていた「音声操作に慣れない」「対応家電ごとにアプリを使い分ける必要がある」といった不満を解消することもできる。

「LINE Clova IoT 体験モデルルーム」では、室内にLINE Clovaと連携した家電を揃えて、新サービスのClova Botや音声による操作を体験できる

 さらに、2月1日(土)から2月9日(日)の期間限定で、記者発表会が行われた「スマートハウジング豊洲まちなみ公園 センタースクウェア」にて、LINE Clovaを導入したIoT住宅を体験できる「LINE Clova IoT 体験モデルルーム」が一般公開される。スマートロックや加湿器、テレビなど、LINE Clovaで操作できる家電を室内に並べ、音声操作やClova Botを使った操作を試すことができる。「IoT家電は便利だが体験する場が少ないのが課題。この機会を通じて、より多くの人に利便性を感じてほしい」と話した。

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