ヴイエムウェア、VMware Cloud Director サービスを提供しクラウドプロバイダとMSPによるVMware Cloud on AWSの推進を支援
ヴイエムウェア株式会社
VMware Cloud on AWS向けの新しいマルチテナントのSaaSソリューションを提供開始、中小企業向けの商機を拡大
VMware Cloud Provider Platformの機能を拡張し、パートナーによるマルチクラウド ソリューション(VMwareベースのクラウドやネイティブ パブリック クラウドを含む)の開発を支援
【2019年11月13日(日本時間)東京発】
ヴイエムウェア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:ジョン ロバートソン)は、同社のMSP(マネージドサービスプロバイダ)が、規模の大小を問わず、あらゆる企業に対してVMware Cloud on AWSをより柔軟に提供できるようにする新しいマルチテナント サービスを発表しました。ヴイエムウェアはまた、クラウドプロバイダやMSPの各社のクラウド事業に新しい価値や収益、利益率の向上をもたらす新しいビジネス モデルの創出を支援するProject Pathのテックプレビューを発表しました。
IT調査会社の451 Researchによると、組織の57%がオンプレミスとパブリッククラウドを統合したハイブリッド型のIT環境に移行するなど、大多数の企業が統合型のハイブリッドIT環境を志向していると指摘しています*1。またIDCの調査では、調査対象となったパブリッククラウドIaaSユーザの62%が複数のIaaSプロバイダ*2を利用しているとの数字もあり、今日、多くの企業がネイティブ パブリッククラウド サービスと一貫性のあるハイブリッドクラウド環境を単一のクラウドに集約する戦略を進めています。このような顧客のクラウド戦略の変化に呼応し、クラウドプロバイダもそのマルチクラウドの道筋を進化させ、そしてヴイエムウェアもこれらパートナーの多様なビジネス モデルをサポートすべく、革新的な機能の実現に努めています。
マルチテナント サービスの提供によりMSPパートナーによるVMware Cloud on AWSの推進を支援
新サービスとなるVMware Cloud Directorは、実績のあるVMware vCloud Director(R) サービス配信プラットフォームのSaaS 版です。MSPパートナー は、VMware Cloud Directorのマルチテナント機能により、VMware Cloud on AWS のキャパシティプールを複数のテナント跨いで簡単に共有できます。MSPパートナーは総コストの削減だけでなく、中堅/エンタープライズ規模の企業のそれぞれに適切なサイズのVMware Cloud on AWSを提供できる柔軟性も確保できます。VMware Cloud Director サービスはまず、VMware Cloud on AWS向けとして提供されますが、ヴイエムウェアでは今後、VMwareベースのその他のマルチテナント クラウドを運用・管理できるサービスへと進展させていく予定です。
■Project Path:VMware Cloud Providerパートナーによるマルチクラウドでのサービスの配信と運用を支援
VMware Cloud Providerパートナーは現在、VMwareベースの各社のクラウドを通じて差別化された収益性の高い独自のクラウドサービスを提供しています。VMware Cloud Providerパートナーは一層、ビジネス モデルの拡大に努めており、その実現に向け自社でクラウドインフラを所有し、運用するのではなく、大手パブリッククラウドで稼働するヴイエムウェアのSDDC(Software Defined Data Center)の提供を推進しています。Project Pathは、このようなアセットライトのビジネスモデルの要望に応えるソリューションで、VMware Cloud Providerパートナーは自社のデータセンタとパブリッククラウドの両方で稼働するVMwareベースのクラウドを通じて、サービスの配信と運用を一元的に行えるようになります。
Project Pathは、VMware vCloud DirectorとVMware Cloud Provider Hubで構成されるVMware Cloud Providerプラットフォームにある根幹的な機能をベースに機能強化が図られており、段階的な展開を通じて、すべてのVMwareクラウド エンドポイントの管理と運用を統一できるようにします。これらのクラウドには、パートナーが所有するクラウド、AWS/Azure/Google Cloud/Oracle Cloud上で動作するVMware SDDC、そしてネイティブ パブリック クラウドが含まれます。VMware Cloud Providerパートナーは、セルフサービスのマルチテナントIaaS、コンテナ、マイグレーション、バックアップ、DR(災害復旧)、オブジェクトストレージ、DBaaS(Database as a Service)、セキュリティ、アプリケーション テンプレートなど、さまざまなサービスをあらゆるVMwareクラウドのエンドポイントに配信できます。Project Pathにより、顧客管理、顧客のサービス利用、請求、顧客サポートなど、クラウドプロバイダの業務オペレーションも一元化できます。
■クラウドプロバイダのマルチクラウドの商機を拡大
ヴイエムウェアは、継続的にVMware Cloud Providerプラットフォームでの革新的な新機能を提供し、VMware Cloud Providerパートナーがネイティブ パブリッククラウド同等のVMwareベースのサービスを配信できるようにするとともに、ネイティブパブリッククラウドでの顧客ニーズにも応えています。
ヴイエムウェアは次のサービスの提供を通じて、VMware Cloud Providerパートナーの商機拡大を支援しています。
VMware vCloud(R) Availability 3.5:今回のアップデートで追加された新機能により、パートナーがDRの簡素化や運用コストの削減、基幹業務の復元を可能にするコスト効率の高いDRaaS(DR as a Service)ソリューションを提供できるようになります。この他、大規模なデータ保護やエンタープライズ アプリケーション モビリティの簡素化、VM(仮想マシン)のグループ/インテリジェント化による迅速な復旧も可能にします。
VMware Cloud Provider Hub Servicesの機能拡張:Cloud Assembly、Service Broker、Code Streamサービスで構成されるVMware vRealize(R) Automation Cloudの追加により、VMware Cloud Providerパートナーは顧客に対してアプリケーション/デベロッパ サービスを提供でき、クラウドを跨るアプリケーションの定義、アグリゲーション、デプロイを可能にします。また、VMware Cloud Providerパートナーは、CloudHealth by VMwareの提供を通じて、顧客がマルチクラウド環境を拡張させ、業務部門間での連携を推進しながら、コスト管理やセキュリティ、ガバナンスでよりインテリジェントな意思決定を行えるようにします。
VMware vCloud Director / Bitnami Community Catalog Integration: Bitnami Community Catalogは、VMware vCloud Directorを介してVMware Cloud Providersから顧客に提供できるようになりました。Bitnamiは、顧客が開発者ツール、データベース、ネットワーク/セキュリティソリューションなど、豊富なワークロード ソリューションを利用できるようにします。これらのプリパッケージ ソリューションは、新しいアプリケーションのビルディングブロックとなり、初期要求からライブに至るアプリケーションのライフサイクルを確認するエンド ツー エンドのプロセス“builder's journey”を短縮できます。Bitnami により、VMware Cloud Providerパートナーは、開発者のワークロードをクラウドに近づけ、VMware vCloud Directorを利用して管理できるようになりました。
新しいVMware Cloud Provider Pod on Dell EMC:新しいDell EMC VxRail やDell EMC vSAN ReadyNode for SAPを含むDell EMCインフラが、クラウドプロバイダの顧客の要求に合わせて変更できるVMware Cloud Provider Pod with configurationsに認定されました。VMware Cloud Provider Podのサポート対象にはハイパーコンバージド インフラ(HCI)、コンバージド インフラ(CI)、vSAN ReadyNodes が含まれます。これら新しいDell EMCのソリューションの提供により、SAP HANA などのビジネス クリティカル アプリケーションは、その優れたパフォーマンスと復元性を活用し、ビジネス コンティニュイティや業務の簡素化を推進できます。
■IBM Cloud for VMware Solutions Sharedの提供
VMwareとIBMは、企業でのハイブリッド クラウド導入を促進させるさまざまな選択肢を継続的に提供していますが、IBMが今年後半にIBM Cloud for VMware Solutions Sharedのエクスクルーシブ ベータ版を提供する計画を発表しました。VMware vCloud Directorを使用したIBMパブリッククラウドでの新しいマルチテナント ソリューションとなるIBM Cloud for VMware Solutions Sharedは、ユーザを完全にコントロールできる顧客主導の管理環境となるIBMのシングルテナント ソリューションの代替として提供されます。IBM Cloud for VMware Solutions Sharedにより、企業はその規模の大小を問わず、プロジェクトやビジネスでの多岐にわたるニーズに対応させるため、VM(仮想マシン)を直接、オンデマンドでプロビジョニングできる柔軟な管理環境を提供します。顧客は、マニュアル作業での仮想インフラでのアップデートのインストールや管理、あるいは複数のサードパーティ ベンダの管理から解放され、イノベーションの推進に専念できるようになります。この新しいソリューションは、IBMパートナーを通じて、あるいはエンドユーザに直接、提供され、顧客はIBMのパブリッククラウドをより柔軟に利用できるようになります。
VMware Inc. クラウド プロバイダ ソフトウェア部門 製品担当副社長
ラジーブ・バラドワジ(Rajeev Bhardwaj)コメント:
「VMwareの戦略は、パートナーに一貫性のあるクラウドインフラと、その顧客のマルチクラウド戦略をサポートする運用を提供し、パートナーがアセットヘビーとアセットライトの両方のビジネスモデルを同時に実践できるようにすることにあります。VMware Cloud on AWSは、新しいVMware Cloud Director サービスを通じて、今回初めてマルチテナントをサポートすることになり、これによりMSP は中小企業向けのAWSクラウドを完全なSDDCでより迅速かつ簡単に構築できます。また、Project Pathにより、パートナーはVMwareベースのクラウド サービスとネイティブパブリッククラウド サービスの両方の配信を迅速に行えるようになり、クラウドを跨る運用をより効率的にサポートできるとともに、ビジネスやITの要件に最も適したクラウドにアプリケーションを展開でき、顧客のニーズをより的確に満たすことができます」
*US参考資料原文、および参考資料内コメントは下記URLよりご覧ください。(英語サイト)
https://ir.vmware.com/overview/press-releases/press-release-details/2019/VMware-Expands-Reach-of-VMware-Cloud-on-AWS-for-Cloud-Providers-and-MSPs-with-VMware-Cloud-Director-Service/default.aspx
*1 出典: CPI Readout: Private Cloud’s Value in the Hybrid Cloud Equation, published Oct. 25, 2019 by Owen Rogers, 451 Research
*2 IDC, Multicloud Infrastructure Adoption Trends: Customer Perceptions Regarding Multicloud-Based Infrastructure, 2018, Doc # US44835619, February 2019
*3 免責事項:ベータプログラムは一部の顧客のみ利用いただけます。ベータ版機能の一般提供に対してはいかなるコミットメント、義務を負うものではありません。
ヴイエムウェア社について
ヴイエムウェアのソフトウェアは、複雑化する世界中のデジタル インフラを支えています。ヴイエムウェアのクラウド、ネットワーキング、セキュリティ、デジタルワークスペースを、世界中のパートナー エコシステムを通じて顧客にダイナミックかつ効率性に優れたデジタル基盤として提供しています。カリフォルニア州パロアルトに本社を置き、ビジネスと社会に貢献するヴイエムウェアの革新的なイノベーションの提供からグローバル インパクトまで世界への貢献に努めています。ヴイエムウェアの詳細は www.vmware.com/jp をご覧ください。
VMware、VMware Cloud、VMware Cloud Provider、vCloud、vCloud Director、CloudHealth、Bitnami、vCloud Availability、vRealize、vRealize Automationは、VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。