アマゾンの従業員が参加を表明しているこのストライキは、16歳のスウェーデン人活動家、グレタ・トゥーンベリが9月20日に旗振り役となって実施する世界的なゼネストの一環だ。
アマゾンの900人以上の従業員が、自社の気候変動対策の強化を求めてストライキを実施するための社内申請書に署名したとワイアードが伝えた。アマゾンのシアトル本社の従業員がストライキを実施するのは、今回が初めてだ(ただし、ワイアードによるとストに参加するアマゾン従業員の多くは有給休暇を取っているとのことで、肝心なところでややポイントがズレている感は否めない)。
シアトル本社以外の世界中にある事業所のアマゾン従業員も関心を示しているため、今後ストの参加人数が増える可能性もある。 また、マイクロソフトの従業員も参加を計画している。 アマゾンでは以前にも何回かストライキがあったが、主に倉庫勤務の従業員によって実施され、労働条件の改善と賃上げを要求するものだった。
ストライキを主導するグループ「気候正義のためのアマゾン従業員(Amazon Employees for Climate Justice)」は、次の3つを要求している。気候変動を否定する政治家やロビイストへの資金提供の停止、2030年までに事業として二酸化炭素排出ゼロの達成、そして石油・ガス企業と協力し(資源の)採掘をこれ以上加速させないことだ。
この数年間で、大手テック企業の従業員による抗議活動が大幅に増えている。またアマゾンが石油産業に取り入っていたことが4月にギズモードによって曝露され、多くの従業員の怒りを買うこととなった。アマゾンは2030年までに輸送全体の50%で二酸化炭素を正味ゼロにすると発表しているが、この数字は抗議をする人たちにとって十分な速度感ではない。またアマゾンは、今年のある時点で二酸化炭素排出量を明らかにすることを約束したが、まだその誓約は果たされていない。いまのところ、アマゾンの二酸化炭素排出量の具体的な数字は推測するしかない。