懐かしのレーシングカーも勢ぞろい!
一年中「ニスモフェスティバル」状態
日産ヘリテージコレクションは市販車にとどまりません。日産が過去にレース参戦した際の車両も展示されています。国内で人気のSUPER GTはもちろんのこと、ル・マン24時間レースに参戦したGr.Cカー、そしてフェアレディZのラリー車両、英国のツーリングカーレース……、モータースポーツファンなら、誰もが胸をときめかせたあの車たちが、まさに触れられる位置にあるのです。しかも、当時の傷がそのままのモデルも。
ちなみにNISMO FESTIVALの前後は、これらの車両のほとんどは出ていってしまうとのこと。車両見学をするなら、11月~12月頃は避けた方がいいかもしれません。
エンジン音だけでご飯3杯確定!
しかも乗れるかも!?
さて、このヘリテージコレクションに展示されている車両の多くは、動態保存されており、動きます。ですので日によってはモデルは指定できないものの、エンジンを始動させてくれるほか、同乗体験も! どの日がエンジン始動日なのかは、ホームページで確認できます。
取材日は特別に昔のフェアレディとフェアレディZ、そしてジャパンのスカイラインの助手席に乗せてもらったのですが、言葉では言い表せない感動が。子どもの頃に憧れた、あの車ってこうだったんだ……といったノスタルジックな思いに胸が熱くなります。それ以上に「古さ」を感じさせないことに驚きました。
【まとめ】どの車も古さを感じさせないのは
日産が挑戦し続けているからだ!
乗車後、改めてコレクション全体を見回したのですが、どの車も「懐かしさ」は感じることはあっても「古さ」を感じないのです。これには、ちょっとした違和感を覚えながら、私は日産ヘリテージコレクションを後にしました。
それから数日後、別の要件で現行モデルであるノートe-POWERを試乗した時、ふと日産ヘリテージコレクションで触れた日産車のことを思い出し、「日産車は常に時代を先取りしているから、古さを感じさせない」という事に気づき疑問が氷解。今も昔も日産のクルマは「攻めているから古さを感じない」のです。
文中でも触れていますが、日産は技術といったハード面のみならず、何かにつけて日本初、世界初が多い会社です。それは常に何かに対して挑戦することを社是としているためでしょう。最近ではSNSやYouTubeといった新しいメディアに対して日本の自動車メーカーの中でもっとも力を入れています。インターネットに対しても日産は挑戦しているのです。
その昔工場だったという場所で、商業的に、またはモータースポーツの戦歴として失敗した車両も含め、包み隠さず公開する「嘘偽りのない日産に触れられる場所」だからこそ、日産とは何か、日産車とは何かを考え、自分の中でも答えが見えたように思います。そんなことまでも感じてしまう日産ヘリテージコレクション。ぜひ、過去との自分と対話しながら古き日産車たちを眺めてみてはいかがでしょうか。